谷村歯科医院ブログ
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根面う蝕について
みなさんこんにちは。最近CMで、『歯の根元は虫歯になりやすい』と、流れていますよね。みなさんのお口の中は、歯肉が退縮して、歯の根元が見えてきていませんか?歯肉退縮は加齢と共に生じる現象でもありますので、どの方も歯肉退縮する場合があります。歯肉退縮して歯の根元が見えてきているところは、虫歯になりやすい部位になります。40%近くの高齢者に頻発する特徴的なう蝕病変(虫歯)でもあります。 歯の根元の虫歯『根面う蝕』は、どういった治療になるのでしょうか。 根面う蝕への対応は3つあります。 まず1つ、経過観察です。非活動性病変の場合は、そのまま経過観察することがあります。見た目(審美性)など気になるときは、すぐ治療もします。 次に2つ目、修復処置です。活動性のう蝕病変で、明確な実質欠損がみられたり、口腔清掃実施の妨げになったり、審美的な問題が著しい場合や、さらに進行することが予測される場合には修復処置(削ってつめ物で埋める処置)の対象となります。根面う蝕の治療部位は、咬合力による歪みが生じやすく、重度の症例は、『アブフラクション』と呼ばれています。また、ブラッシングによる摩擦も生じやすい部位であるため、詰める材料は硬い材料が望ましいのですが、現在ではコンポジットレジンという歯より柔らかい樹脂で修復します。 この材料は白くて加工しやすく保険適応なので根面う蝕に使用しますが、耐摩耗性に劣るため強い歯ブラシで徐々に削れて薄くなって取れてしまいます。 さらに根面う蝕がひどくなると歯の神経まで達してしまうために、神経を抜いて歯の表面を全部削って最終的には歯の表面すべてを覆う被せものを作る必要があります。 次に3つ目、フッ化物の応用です。う蝕病変が表層0.5mm未満にとどまる場合には、1100ppm以上のフッ化物配合歯磨剤の使用のみでも、再石灰化が生じる可能性があります。 このため、初期の活動性のう蝕病変の場合には、フッ化物配合歯磨剤の場合を励行したり、0.05%NaF配合洗口剤を使用することにより、切削治療を行わずに管理が可能になる場合があります。全身状態が悪く治療に制限がある場合や、自力での外来受診に困難があるなどのために治療回数が十分に確保できないような場合には、活動性のう蝕の進行抑制を図るために、フッ化ジアンミン銀を塗布する方法もあります。(商品名として、サホライド、ビーブランドメディコデンタル)銀イオンが歯質の有機質に作用し、フッ化物イオンが無機質に作用することにより、軟化象牙質の再石灰化、象牙細管の封鎖、抗菌性などの効果が期待されます。 小児歯科領域でも多用されている治療でありますが、この治療はう蝕病変を黒変させ審美性を損なうため、事前に患者さんや、御家族ならの了解を十分に得ておく必要があります。 根面う蝕は、歯ぎしりがある方にも発生します。 歯ぎしりは専用のマウスピースを用いることで防止することができます。 また、男性はブラッシング圧が強いため、歯茎が下がって柔らかい歯の根が削れてそこに歯垢が溜まって根面う蝕になります。 そのため、歯ブラシは優しくていねいにするようにしましょう。 歯科衛生士 大久保
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口内炎
こんにちは(^^)雨が降ると、ジメジメベトベト、嫌な時期ですね。お家で過ごす方法は色々あると思います。自分にあったらゆったり楽しい過ごし方を是非見つけて下さい♪♪ ●口内炎とは口内炎とは、口内の粘膜に起こる炎症の総称です。頬や唇の裏の粘膜、のど、舌など、口内のあらゆる粘膜にでき、 痛みや不快感があります。 口は、食事や呼吸、会話などで外部に接する器官だけに、ほこりや細菌、ウイルスなどの影響を受けやすいです。口内炎を引き起こす原因、あらわれる症状もさまざまです。 ●口内炎の症状口内炎とひとくくりで呼ばれていますが、軽度なものから重度なものまで、いろいろな症状があります。 食事がしみやすいが痛みがあまり強くなく、粘膜に赤い腫れやポツポツと斑点や浮腫ができるのは、比較的軽症の口内炎です。最も多いのがアフタ性口内炎と呼ばれる症状です。白か黄色の膜で覆われた米粒くらいの潰瘍ができ、食べ物がしみることがあります。通常1~2週間で治まりますが、繰り返しできる場合もあります。 重度になると、びらんと呼ばれるただれや、白い膜が覆ったり、盛り上がりやえぐれた穴や水疱ができる場合もあります。食事や会話もできないほどの痛みを伴い、出血がみられる場合は重症の口内炎と考えられます。 どの症状も、からだの不調を知らせるサインです。栄養バランスや生活習慣の見直しがポイントです。 ●口内炎の主な種類アフタ性・・・円形で白っぽく最も一般的なもの。 ストレスや、疲れがたまって抵抗力が低下した時などに起こりやすいです。 外傷性・・・入れ歯の不具合など外的刺激が原因。 カンジダ性・・・カンジダ菌によるもの。 ●それぞれの原因アフタ性口内炎・特徴円形、楕円形の白っぽい潰瘍で、最も一般的な口内炎です。・原因免疫力の低下、栄養障害、ストレス、疲労、睡眠不足などがあります。 外傷性口内炎・特徴外的刺激により粘膜に傷がつくと、細菌が繁殖して炎症が起こり、びらん、潰瘍などができます。・原因口腔粘膜の損傷、虫歯、入れ歯の不具合などがあります。 ヘルペス性口内炎・特徴高熱が数日続いた後、舌や唇の裏の粘膜に、多数の小さな水疱ができます。・原因単純ヘルペスウイルス、水痘帯状ヘルペスウイルス、A群コクサッキーウイルス カンジダ性口内炎・特徴白くて軟らかいこけ状の斑点ができ、赤くただれます。口内全体のあらゆる部位にできます。・原因真菌(カンジダ菌など) ●口内炎の原因・栄養バランスの乱れビタミンB群の不足が招く口の粘膜や唇の炎症です。 ・ストレスや疲れ、睡眠不足生活習慣の乱れが口内炎に。精神的な疲れも原因になってきます。 ・口内の乾燥加齢やストレス、ドライマウスによる唾液の減少によりできやすい環境になってしまう。 ・細菌やウィルス特定の菌の繁殖や傷からの感染が口内のトラブルにつながります。 ・病気や薬によるもの風邪などの発熱、抗生物質の服用で発症します。まれに、重い病気が原因のこともあります。 ・歯磨き粉合成界面活性剤が炎症を引き起こすことがあります。 ●受診の目安・症状が長引く(2週間以上)・痛みが強くて、食事や会話に支障がある・患部が徐々に大きくなる・再発を繰り返す・口内炎が同時に多数できる・口の中に痛みのない腫れやしこり、ただれがある 生活習慣、口内環境を整えて楽しい食事で毎日健康に過ごしましょう! 歯科アシスタント 松本
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気になる寝ている間の歯ぎしり!
みなさんこんにちわ!最近は梅雨に入り雨が多くてうんざりしてしまいますね💧 雨の日は足元が悪くなりますので検診や治療にくる方は気をつけて来院してくださいね( ᵕᴗᵕ )"さて、今回は寝ている間の歯ぎしり(ブラキシズム)についてお話していきます! 歯ぎしりは意識していない時や、寝ている間にしてしまっていることが多くあります。 そのため、気づかぬうちにお口の中や全身の健康状況に影響がでていることがあります。 【歯ぎしりによる影響について】 歯ぎしりをすることで、歯がすり減って歯がしみる『知覚過敏』を起こしたり、顎が痛くなる『顎関節症』を招いたりします。 歯ぎしりがひどくなると、歯が割れたり詰め物や被せものが取れたりします。 最悪、歯の根が割れて抜歯になってしまいます。また緊張状態になるために肩こりや頭痛、腰痛、目まいや耳鳴りなど全身の健康状況にも悪影響を及ぼすリスクがあるのです。 【歯ぎしりの種類】 ①グラインディング歯をギリギリと横にすり合わせる歯ぎしりです。キリキリと音がするため、周囲の人に指摘されて気づくケースが多いです。歯を滑らせて横にこすり合わせているのでダメージも大きく、徐々にすり減っていきます。 ②クレンチング音を立てず強く噛み締める歯ぎしりです。 食いしばるという言い方をした方がイメージしやすいかもしれません。日中も無意識のうちに行っていることがあり、自覚しにくいことが特徴です。 クレンチングをしていると頬の筋肉に力が入り、固く膨らんで見えることもあります。 ③タッピング上下の歯をカチカチと噛み合わせるタイプです。 グラインディングやクレンチングのような、強い力は加わりません。寒くて震えているときのように、小さな音が出るのが特徴です。 【歯ぎしりチェック項目】 ・歯ぎしりを家族などに指摘された経験がある・ストレスの溜まる生活・起床時に顎が重い、だるい・集中すると無意識に噛みしめている・噛むと痛みがある・冷たいものがしみる・歯の先端がすり減っている・歯の付け根の部分がくぼんでいる・詰め物や被せ物が取れたりする・舌に歯型がついている・上あごや舌の下に骨隆起と呼ばれるコブができた ︎︎︎︎☑︎これらが当てはまる方は、寝ている間無意識に強い歯ぎしりをしてしまっている可能性がありますので一度歯医者さんに相談し診てもらいましょう! 【治療の仕方】歯ぎしりをやめていただくのが一番ですが、普通は寝ているときに無意識にするため自分の意志でやめるのは難しいです。 そのため歯ぎしり自体をやめるのではなく、歯ぎしりをしても歯や顎にストレスがかからないようにすることが治療法になります。 この治療を『スプリント療法』といいます。 治療方法としては歯医者さんにて型取りをし専用のマウスピースを作り、それを寝ている間装着します。マウスピースを装着することによって睡眠中に歯ぎしりをしても、歯がすり減ったり欠けたりするのを防ぐことができます。 また、マウスピースの形状を調整することにより歯ぎしりそのものの回数を軽減できます。 【当院では(o・・o)/】当院ではこのような症状や治療は、ベテランの口腔外科の先生が皆さまの診察にあたっております。 歯ぎしりが強くて、それにより顎が痛くなったり、音がしたり口が開きにくくなる『顎関節症』の治療も、口腔外科医が担当いたします。 歯ぎしりや顎関節症の悩みがある患者さんは、外科の日が毎週水曜日と第3または第4土曜日にありますので一度ご相談ください! 歯科衛生士 池田
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歯ブラシの歴史について
みなさんこんにちは。薬局や百貨店には、口腔ケア商品がたくさん売っていますね。現代のような歯ブラシは、いつ頃どのように誕生したのか気になりますね。 いまのような形態をした歯ブラシが出現したのは、1953年に中国で959年ころの墓葬の出土品のなかから発見された2本の歯ブラシが最古と言われているそうです。 中国においてはすでにこのころには歯ブラシが使用されていたのではないかといわれています。 日本における歯ブラシの製造や販売は明治になって始まったといわれていますが、いつ、どのようにしてつくられたかははっきりしていません。 日本ブラシ業界史によると、明治維新後1874〜1875年頃(明治7〜8年)の日本に西洋文化が積極的に導入され、政府が鎮台用として、衣服用、軍器用、馬匹用など5種類を1組とした木ブラシの製作を大阪の商人(大阪盛業会社)に促したのがブラシ製造のはじまりであるそうです。このときの製作見本として政府が提示したブラシは、フランス製のものであったと伝えられています。 最初のブラシは、生活様式の違いからあまり実用品としての価値はみとめられてなかったそうですが、日常生活の洋式化が進むにつれて、ブラシが生活の必需品となり徐々に脚光を浴びるようになりました。 そして明治20年頃にはブラシ製造を専業とする業者も現れ、大阪市内に3〜4業者を数えるようになったそうです。 歯ブラシという名前がついたのは、大正3年にライオンが発売した『ばんざいはぶらし』が最初で、その後はシンプルに『歯ブラシ』となったそうです。 初期のブラシは、柄が竹、鯨の鬚、水牛の角からなり、植毛は牛や馬の毛で作られていました。 植毛に国内で豚毛を使うようになったのは、関東大震災後で、それまで使われていた牛や馬の毛が不足したことから、その代わりにつかわれるようになったそうです。 歯ブラシが一般的に普及し始めたほ明治20年代の前半ころと考えられています。 そして、清掃用具として完全に位置づけられたのは、その後半からと考えられています。 歯ブラシ生産の本格的な機械化、材料などの盛んな研究開発は戦後にあるといっても過言ではないそうです。 そして、生産する側にとってなによりも大量に生産することができる樹脂とナイロンの出現は画期的であったようです。 樹脂とナイロンの歯ブラシが出回るようになったのは、1951年(昭和26年)頃の話です。 最初の樹脂は尿素樹脂で、セルロイドなどと異なり、牛骨に近く、熱に強いことが重視されたようです。 そして、樹脂やナイロン毛も、よりよいものへと改良されたのです。 このようにして、現在の日本の歯ブラシは、明治、大正、昭和、平成、令和へと時代と共に進んでいるのです。 歯ブラシにも歴史があるんですね。 歯科衛生士 大久保
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乳歯の虫歯
みなさんこんにちは、だんだん気温が上がって来ましたね、水分をたくさんとって体調に気をつけましょう‼︎今日は乳歯の虫歯と予防方法を調べたのでご紹介していきます。 《虫歯ってどうやってなるの⁇》皆さんはどうやって虫歯ができるか知っていますか?お口の中には常に何億もの細菌がいます。そこへ食べ物が入ると虫歯菌の原因である『ミュータンス菌』が食べ物の糖分を餌にして『プラーク』という細菌の塊をつくります。プラークは別名『歯垢』ともいい、白色ややや黄色みのある色をしています。 これは粘性があるため強くうがいをしただけでは取ることができません。プラークは薄い膜を作りさらに細菌を増やしていきます。 この時の薄い膜は歯ブラシだけでは落とすことができません!そして、プラークは酸を出し歯を溶かしていきます。これが虫歯ができるまでの流れです。途中、歯も再石灰化と言って自己再生しますが追いつかないと虫歯になり穴が開き痛みが出て来てしまいます。 《乳歯は虫歯になりやすいの⁇》結論は、永久歯に比べ乳歯は虫歯になりやすい‼︎です。なぜ虫歯になりやすいのかと言うと、大きさを比べると永久歯より遥かに小さいです。そのため1番硬いエナメル質やその下の象牙質は永久歯に比べると半分の薄さになるからです。大人より虫歯の進行が早いです。そして先程お話しした再石灰化も弱いため虫歯になりやすいんですね。更に大人に比べてきちんと歯ブラシができるわけではないので虫歯になりやすいです。 《おやつ(間食)について》お子さんについ、ジュースを少しだけ…。お菓子を少しだけ…。与えていませんか?虫歯は量の問題ではなく時間が大切です。ジュースを飲んだあとお菓子を少しあげていてもお口の中には常にプラークの餌である糖分が停滞しています。そのため常にお口の中が酸性になり虫歯になりやすくなってしまいます。さらにずっとお口の中にあるキャンディーなども虫歯菌にとってすごく好都合な環境になってしまうので注意しましょう。どうしても歯磨きをできない環境であれば甘いものを食べた後にお水でうがいをしたりお茶を飲みましょう!(砂糖不使用なもの)ちなみに!これは大人のお口の中でも同じです。ながら食べやダラダラ食べはやめましょう。 《乳歯の虫歯を予防するには⁇》おうちでの歯ブラシはもちろんですが、この時にフッ素入りの歯磨き粉を使うとより虫歯を予防することができます。フッ素とは、歯の再石灰化を促進させるものです。歯の抵抗力がつきます。 しかし塗ったからと言って虫歯にならないわけではないので注意しましょう!歯磨き粉に入っているフッ素の濃度と歯科医院で使われているフッ素は濃度が違います。 歯科医院で使われているものの方が濃度が高いです。 定期的に濃い濃度のものを塗ると虫歯をより防ぐことができるので、定期的に歯科医院での塗布をおすすめします。 さらに、子供用のフロスを併用することです。 歯と歯の間にはプラークが溜まりやすいのでぜひ使ってみてください。 フロスは子供自身が行うと危ないことがあるので保護者の方がやるか目を離さないようにして下さい。フロスのやり方がわからない時はスタッフにお気軽に聞いて下さいね。 暑くなって来てスポーツドリンクを飲むことが多くなると思います!スポーツドリンクの中にも砂糖がたくさん入っているので虫歯になりやすいので気をつけて下さいね。 歯科衛生士 関
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虫歯の進行度について
みなさんこんにちは少しずつ雨の日が増えジメジメしていますね。今日は虫歯についてご説明します。虫歯はどのように進行していくか皆さん知っていますか? 虫歯にはCO〜C4と進行度を表すものがあります。歯科医院ではカリエス(caries)ともよびます。 CO(シーオー)これは初期虫歯の状態をいいます。この時の歯は穴が空いていたりとても痛むと言うわけではなく少し白く濁ったような色をしています。 この状態は削って処置をしないことが多くフッ素を塗り再石灰化という自然治癒を待ちます。そのため経過観察になります。 一見分かりにくいので是非早期発見のためにも歯医者さんで診てもらいましょう! C1この状態は歯の表面の1番硬いエナメル質の虫歯です。この時は自覚症状があまりありません。奥歯の溝が少し黒くなっている程度です。この時にフッ素を塗っても自然治癒は期待できません。 C2さらに進行していくとエナメル質の下にある象牙質という柔らかい部位に虫歯が進行している状態をいいます。エナメル質に比べ象牙質はかなり柔らかいので一気に進行してしまうことがあります。この状態は冷たいものが染みたり、少しズキッと痛むことがあります。 当院では金属の詰め物を作り再発しないように治療していきます。 C3これは神経まで進行している虫歯になります。神経まで到達しているのでかなり痛みが強かったり常にズキズキと痛むことがあります。この状態の虫歯は神経を取り根っこの治療をして全て被せる処置になってきます。虫歯といっても細菌が感染している状態なので根っこの中の細菌をきれいにお掃除することが大切です。 C4これが最も大きな虫歯です。虫歯により噛むところが全てなくなってしまい根っこのみの状態です。 この時とても痛そうに聞こえると思いますが神経が腐っているのでもう痛みはありません。 この状態では歯を治療することは、ほぼ難しく抜歯になってしまいます。抜歯のあとはインプラント、入れ歯、ブリッジなどの治療になるのでご質問があればお気軽に先生やスタッフにお声がけください。 虫歯と言ってもCO以外自然治癒は不可能な病気です生活習慣やお手入れの方法によって一気に進行してしまうものです。早期発見がとても大切ですね♪ちなみに実は虫歯は噛むところの他に歯と歯の間も虫歯になるんです。 しかし歯ブラシだけでは歯と歯の間は絶対に汚れを落とすことはできません。 そこでフロスを使ってみてください!モノが挟まった時だけでなく通常の時に使うとプラークと呼ばれる細菌の塊で虫歯の元がたくさん取れるとおもいます。他にもワンタフトブラシや洗口液フッ素入り歯磨き粉など使って虫歯にならないように気をつけましょう! 歯科衛生士 関
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歯ブラシ以外の口腔ケアについて
こんにちは。最近は天気があまり良くないですね。梅雨の時期になりましたね。 みなさんは、歯磨きをする時にはデンタルフロスや歯間ブラシなど、歯ブラシ以外になにか使っていますか? 歯ブラシのみで口腔内のプラークを全部取り除くことは、難しいのです。 歯と歯が隣り合わせている隣接部などには、歯ブラシ以外の清掃用具を使うのをオススメします。 デンタルフロスとは、ナイロン製の糸でできていて、ワックスがついているタイプと、ワックスが付いていないタイプがあります。 デンタルフロスの繊維が帯状のものやスポンジ状のものがあり、一般的には白い糸ですが、黒色の糸でプラークを見えやすくしたものや、水色のミントのフレーバーのものもあります。歯と歯の間や、歯列不正になっているところ、ブリッジの被せものがはいっていて、歯がないダミーの歯になっているところの清掃に適しています。 小児でも乳歯列が完成し空隙が認められない場合には、デンタルフロスによる清掃も必要になります。特に、3歳〜4歳児は乳臼歯の歯と歯の間の虫歯が発生しやすいです。保護者の方による仕上げ磨きとデンタルフロスが効果的です。 デンタルフロスを使う時、歯と歯の間を勢いよく通過させると、歯肉を傷つけてしまうこともありますので、小児はもちろんですが、大人の方も気をつける必要があります。 ワックスがついてないタイプは、繊維が広がり歯面に密着するので清掃効率はよいですが、歯と歯の間の隙間がせまいところや歯石がある所に使用すると切れることがありますので気をつけてください。ワックスがついているタイプは、繊維にワックスが着いているので歯と歯の間にデンタルフロスを通しやすく、ワックスが付いていないタイプよりも強度があります。 ブリッジの被せものがはいっていて、ダミーの歯になっているところと歯肉の間の清掃には、スーパーフロスというものがおすすめです。 スーパーフロスとは、デンタルフロスにスポンジがついているものです。 薬局などに販売していますので、是非見てくださいね。 歯と歯の間の隙間が大きい方には、歯間ブラシがおすすめです。 歯間ブラシは、ナイロンの毛をワイヤーで放射状に止めた小さなブラシです。 歯間ブラシの持つところのホルダーは、ストレート型やアングル型に分類されています。 ブラシのみを交換するタイプと、ホルダー一体型になっているタイプがあります。自分が使いやすいものを選んでくださいね。 歯間ブラシのサイズは、4S〜LLの6段階あります。 使うサイズを間違えてしまうと、歯肉を傷つけてしまったり、歯肉退縮の原因になってしまいます。 もしも自分で歯間ブラシのサイズが分からない方は、歯科医院で歯科医師または歯科衛生士に聞いてみてください。 デンタルフロスも歯間ブラシも、正しい使い方で使用するとお口の中を綺麗に保つことができます。 定期検診で、どこに磨き残しが多いのか、どのように磨いたら綺麗に磨けるのか、聞いてみてくださいね! 歯科衛生士 大久保
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いろんな動物の歯について
みなさんこんにちは、最近は気温も上がってきましたね。今日はいろんな動物の口の中について調べてみました。ちなみに人には何本の歯があるか知っていますか⁇ 大人は28〜32本です。(親知らずが元からなかったり骨の中に埋まっていることもあるので個人差があります。)子供の歯(乳歯)は全部で20本あり永久歯へ生え変わります。 《犬》犬も人と同じように乳歯から永久歯へと生え変わります。 乳歯は28本もあり永久歯はなんと42本もあります。犬の歯は人と違って犬歯がとても大きく鋭いです。 これは、狙った獲物を離さないためにがっちりと噛み付くためにあります。みなさんは犬は虫歯になると思いますか⁇実は犬も虫歯や歯周病になります。 人に比べて虫歯になりにくく歯周病になりやすいという特徴があります。 もちろん歯石も付きます。人と同じように定期的なチェックが必要のようですね。 《猫》猫の永久歯は全部で30本もあります。乳歯から永久歯へ生え変わります、ちなみに乳歯は26本だそうです。犬と同じように犬歯がとても鋭く尖っているのが特徴です。 これは野生で獲物を逃さないように食い込ませて捕らえ、肉を引きちぎるときに使います。猫も歯周病になります。お口の中をチェックし歯石がついていれば病院に相談する必要があります。 《うさぎ》うさぎの歯は全部で28本と人と同じくらい歯があります。そして、うさぎも乳歯から永久歯へと生え変わるようです。うさぎの歯は“常生歯”と言って常に伸び続けます。 どれくらいの速度で伸びるかというと月に約1cmも伸びています。うさぎは食物繊維が多い草を餌にしますが、草を食べることにより擦り減りバランスが取れるという仕組みです。餌が柔らかいものだと歯が伸びすぎてしまいます。犬や猫、人と違いうさぎには犬歯がありません。 犬歯は獲物を捕らえる動物にありますが、うさぎは草食動物なので犬歯がないんですね。 《サメ》みなさんはサメの歯が何本か知っていますか?また見たことはありすか?実はサメの歯は種類にもよりますが200本もあるようです。そして大きな特徴はサメの歯は使い捨てのように抜けたら次々に歯が生えてきます。そして生涯で使う歯はなんと5万本もあるようです。人は歯が抜けないように歯ブラシや定期検診をしますが、サメはベルトコンベアーのように生えてくるので羨ましいですね。 《カタツムリ》かたつむりの口の中には”歯舌”とよばれる舌に約一万〜二万本もの歯がついていて、噛み砕いて食べず削って食べています。 そしてサメと同じように歯がボロボロになると生え変わり何度も生えてきます。更にカタツムリは草だけではなく野菜や果物などの硬いものでも難なく食べれます。他にタニシも歯舌を持っています これから梅雨の時期になりますね‼︎カタツムリを見かけたら是非観察してみてください。 歯科衛生士 関
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クリーニング・ホワイトニング
こんにちは(^^)日中は暖かい日が続いていますが、日が落ちるとまだ肌寒いですね。 寒暖差に気を付けて過ごす日々ですね。 今回は、『クリーニング』 と 『ホワイトニング』 について少しだけ。 ○クリーニング 歯の 『クリーニング』 は、歯科医院で行われる歯垢・歯石除去や着色を落としたりする口内ケアのことです。 毎日、ブラッシングを丁寧に行っていてもそれだけでは全ての汚れを落とすことはできません。 クリーニングは専門の機器や技術を用いて行われるので、毎日のブラッシングでは落としきれない汚れ、歯垢、歯石の原因などを取り除くことができます。 クリーニングでタバコやワイン、コーヒーといった飲食物による色素の沈着を落とすことができます。 ただし、クリーニングにホワイトニング効果はありません。 あくまでも、歯本来の色を取り戻すものです。 歯をさらに白くするためにはホワイトニングを行う必要があります。 クリーニングには基本的にデメリットはありませんが、クリーニング直後はステインが付着しやすいので要注意です。 なので、クリーニングが終わってから半日ぐらいはワインやコーヒーなど着色しやすい飲食物を避けることが大切です。 また、1度だけのクリーニングでは歯の色を取り戻したり、口臭を改善・予防したりするのは難しいので、定期的にクリーニングを行うことをおすすめします。 なおクリーニングは、できるだけ本来の歯の色になるようにしていくものなので、ホワイトニングの効果はありません。 ホワイトニングは、見た目を美しくすることを目的として行われるもので、クリーニングは口内環境を整えて歯の健康を維持することが目的のものです。 クリーニングとホワイトニングとでは、治療の目的や内容が違うので気を付けましょう。 歯茎が健康な状態であれば、クリーニングでの痛みや出血は基本的にありません。 ただし、歯茎の状態があまり良くない場合は痛みを感じる場合があるので歯科医師や歯科衛生士と相談しながらクリーニングを行いましょう。 クリーニングを行う間隔の目安は3ヶ月に1回です。 歯磨きが正しく行えていない場合は歯垢や歯石が付着しやすいので、短い期間で行う必要がある場合があります。 具体的な期間については、クリーニングを行う歯科医院で聞いて見てください。 ○ホワイトニング 『ホワイトニング』 とは、黄ばんだ歯を漂白し、白くて美しい歯に仕上げることです。 人の歯は、外側からエナメル質・象牙質・神経の3層構造になっていますが、このうち象牙質は黄みがかった色をしています。 日本人は1番外側のエナメル質が薄いため、黄ばみがかった象牙質が透けやすいのです。 年齢を重ねるとエナメル質はさらに薄くなっていく一方で象牙質は厚みを増していくので、黄色くなった象牙質が透けることで、歯の黄ばみはどんどん強くなっていきます。 こうなると歯の表面の着色を取り除くクリーニングだけでは歯は白くなりません。 黄色くなってしまった歯を白くするには、歯の内部を漂白する 『ホワイトニング』 が必要になります。 一般的にホームホワイトニングの場合は約1年、オフィスホワイトニングの場合は3ヶ月~6ヶ月と言われていますが、やはり個人差があります。 毎日の歯磨きの回数や時間、食事や喫煙の習慣など、ホワイトニング後のケアにより効果の持続期間は違ってきます。 また、歯科医院での歯石取りやクリーニングなどを行っている場合は、ホワイトニングの効果が長持ちしやすくなります。 歯科医院によって扱っているホワイトニングが違うので気になる方はお気軽にお聞きください。 歯科アシスタント 松本
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歯の痛みのメカニズム
こんにちは。歯科医師の鈴木です。 今回は、『歯が痛むメカニズム』 についてお話させて頂きます。 下の図は歯の断面図と組織図です。 歯は硬いエナメル質に囲まれて、その内側は象牙質、更にその内側には神経や血管が混ざった歯髄で構成されています。 また、歯を支えている骨と歯の間には歯根膜といわれる繊維があり、歯が直接骨とくっついているのではなく、この歯根膜という繊維を介して歯の根が骨と付いています。 エナメル質は、硬い組織です。 このエナメル質には、神経はありません。 だから、歯は硬い組織で熱い物や冷たい物、硬い物でも食事が出来ます。しかしエナメル質以外には全て神経の末端があります。つまり、神経の末端があるのは、象牙質、歯の中の血管や神経(歯髄)、歯根膜や歯茎です。ここに細菌が感染したり傷ついたりする(侵害刺激)と、神経の末端は脳に、『痛み』として伝わります。その神経の末端のことを自由神経終末といいます。 この自由神経終末が痛みを受ける受容器で侵害受容器です。 下の図は刺激が加わると脳に痛みとして伝わる図を示しています。 痛み刺激は自由神経終末から背中の脊椎に伝わり、最後は脳の大脳辺縁系で感知され、脳で初めて 「痛い!」と感じます。 痛みを伝える神経自由神経終末には、2種類の神経線維があります。 ①Aδ繊維 鋭く早い痛みを伝えています。 この痛みは一過性のもの、ズキンとくる痛みの種類です。食事の際でも繰り返し噛むと、ズキンズキンと連続した痛みになります。 ②C繊維 鈍く遅い痛みを伝えています。じわじわと痛むという種類の痛みです。 よく歯の痛みで、『ズキン』ときて、あとから『じわーっ』とくる痛みを感じたご経験がある方もいらっしゃると思いますが、それは一番最初Aδ繊維により脳へ痛みが伝わり、その後遅れてC繊維によりじわじわといった違う痛みの種類が脳へと伝わっているというメカニズムなのです。 象牙質の痛み 象牙質には、Aδ繊維が多くあり鋭い痛みとして脳に伝わっています。 歯の中の神経と血管(歯髄) 歯髄にはC繊維が多くあり、じわじわとした痛みとして脳に伝わっています。 この歯髄は硬い歯の中にあるためとても閉鎖的であり、この歯髄のC繊維は極めて敏感である特徴があります。 歯根膜の痛み ここにはAδ繊維とC繊維両方が介在して早い痛みと遅い痛みを複雑に伝えて、また両方が誘発しあい、患者様にはとても辛い痛みとなっています。ここの痛みは歯を噛み合わせたり、叩いたりすると感じる鋭いAδ繊維の痛みと、ここの歯根膜に病気が伝わるとじわじわと感じるC繊維の痛みがあります。 このように末端の神経には2種類あり、歯の痛みがズキンときたり、じわじわと遅く感じたりします。私たち歯科医師はこのような痛みのメカニズムを考えながら、日々どこが痛みの原因なのかをレントゲン写真や、お口の中を拝見して様々な病気の様子から原因を突き止めています。歯の痛みのメカニズムと照らし合わせながら、その痛みの原因は歯であるのかそれとも歯ではないのかなど、全身の状態も考えながら診察していきます。 なお、歯が原因ではないのに歯が痛くなるお話は以前のブログに記載させて頂いていますので参考にされて頂けると幸いです。 『非歯原性疼痛』について 歯科医師 鈴木孝美