谷村歯科医院ブログ
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歯周ポケットとは
今回は、『歯周ポケット』についてお話しします🦷 みなさんは、『歯周ポケット』っていう言葉は聞いたことありますか? 『歯周ポケット』とは『歯と歯ぐきのあいだが、プラークの細菌により炎症をおこし深くなった溝のこと』をいいます! 元々歯と歯ぐき(歯肉)の間には歯肉溝という“ミゾ”があり、健康な歯ぐきでは、この溝の深さは1〜3mm程度です。 この“ミゾ”にプラーク(歯垢)がたまり、プラークの細菌により歯肉が炎症を起こし腫れていき、“ミゾ”が深くなります。これを歯周ポケットといいます。 歯周ポケットは歯周病が悪化すると数値がどんどん大きくなります。 ※歯周病とは・・・ 細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患 で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気。 歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりしますが痛みはほとんどの場合ありません。 さらに進行すると膿がでたり歯が動揺してきて、最後には歯を抜かなければならなくなってしまいます。 歯周ポケットがどのくらいの深さがあるのか調べるのが歯周病検査です🔎 歯科医院に行くと、歯肉がチクチクする検査をすると思います。 それは歯周ポケットの深さを測って歯周病かどうかチェックしています☑️ 検査をするときにプローブという器具を使用し、歯と歯茎の間の溝の深さを測定する検査です。 歯と歯茎の間へ慎重に挿入し、深さや出血・歯槽骨の溶け具合を確認する事が出来ます。 【歯周ポケットの深さ】 ○1〜3mm・・・正常、歯肉炎、または軽度 ○4〜6mm・・・中等度歯周炎 ○7mm以上・・・重度歯周炎 【プロービング時の出血】 歯周ポケットから出血がおこることもみられます。 容易に出血するということは、その歯肉には炎症があるということですので、プラークや歯石の除去を徹底的に行う必要があります。 【動揺度】 ○1度・・・頬舌的にわずかに動揺(0.2〜1mm) ○2度・・・頬舌的に中等度, 近遠心的にわずかに動揺(1〜2mm) ○3度・・・頬舌的, 近遠心的のみならず, 歯軸方向にも動揺(2mm以上) 歯周病検査をするときにこの3点を検査しています! 『歯周病予防に効果的なブラッシング方法』 ○バス法 歯と歯茎の間(歯周ポケット)に対して歯ブラシを斜め45度にし、毛先を軽く入り込ませるように磨きます。 丁寧に優しく磨くのがポイントです。力が強すぎると歯茎が下がる原因となってしまうので注意しましょう。 ○スクラビング法 歯の面に歯ブラシの毛先を90度の角度で当て、左右に小刻みにブラッシングします。 奥歯の裏面や噛み合わせの面の歯垢を落とすのに最適です。 歯の表面の歯垢は歯ブラシで十分取れますが、歯と歯の間の歯垢は取れないので『フロス』や『タフトブラシ』を使うとより歯垢が取れるので使ってみてくださいね!✨ 歯科衛生士 楠
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お薬手帳をお見せ下さい
こんにちは、口腔外科医の鈴木です。 今回は、『お薬手帳をお見せ下さい』というテーマです。 皆さまはお薬手帳をお持ちでしょうか?お薬手帳をお持ちでいらしたら、必ずお見せ頂きたい理由をお話致します。 また、お薬手帳をお持ちでなくても、普段服用中のお薬があるなら教えていただきたくおもいます。 「病院ならともかく、歯医者さんでそこまで言う必要がないだろう」「歯を治すのに他の病気のことは関係ないのでは?」「あまり持病のことは言いたくない」と思う方もしれませんが、それはとても危険です。 安心・安全な治療のために、持病やお薬のことをぜひ私達に教えて下さい。 歯科医院にいくと、持病や服薬について問診票に記入したり、先生や歯科衛生士さんから「治療中のご病気や飲んでるお薬はありませんか?」と聞かれると思います。 それは、とても重要な事で、病気やお薬によっては、歯科が知らないまま治療を進めてしまうと生命の危険が生じたり、歯科の治療後に痛みや腫れが続いたり、治りが悪くなったりと患者さんが苦しい思いをされることがあります。 そこで今回は持病やお薬が歯科治療とどう関係するのかをお話したいと思います。 歯科医院で治療をする際に病気やお薬の情報がとくに大切になるのは、抜歯やインプラントなど外科的な治療を受けられるときです。 今回は治療を受けられている患者さんがかかっている全身の病気のうち、とても多い次の3つの病気とお薬についてお話します。 ① 高血圧症 ② 血液サラサラのお薬(血栓症) ③ 骨粗しょう症 この3つの病気は歯科治療をする上で必ず申告と服用している薬について教えていただきたいです。 これらの病気とお薬についてお話ししていきます。 1 高血圧症 どんな病気? 高血圧症とは、血圧が高い状態です。 心臓から全身へと血液が送り出されているのですが、この時の血管の壁にかかる圧力を『血圧』といいます。 血圧が高いと血管にかかる血液の圧力が大きくなります。 血管にかかる圧力が大きい状態をそのままにしておくと、脳や心臓への負担となり、脳血管障害や心筋梗塞、心不全を引き起こす可能性があります。 お薬はどんな風に作用するのか? 高血圧症の方が飲んでいるお薬は『降圧剤』といいます。 降圧剤には色々種類がありますが、目的は同じで『血管にかかる圧力を下げる』ことです。 歯科治療とどう関係する? 高血圧症のかたは、歯科治療時の緊張でさらに血圧が上がります。 血圧が上がると、心臓がドキドキして、一番怖いのが脳の血管への影響です。 内圧が上がりパンパンになった血管が破れて、脳出血を起こしてしまうことがあります。 歯科治療中にはどのように対応するか? 血圧が高めの患者さんには、ご体調を見ながら治療を進めていきます。 そして、血圧計で血圧を測りながら歯科治療を進めていきます。 2 血栓症 どんな病気? 血管内に血栓(血の塊)が出来て、血管を塞いでしまうことで起こる病気で、血管が塞がるとその先の細胞に栄養が届かず、やがては壊死をしてしまいます。 脳や心臓の血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞となった場合には、とても命に関わります。 血栓には2種類あり、1つは動脈にできる動脈血栓です。 血流の早い動脈内で、血液の粘度と血流の速度のバランスにより、血小板が凝集してしまうことで、血栓ができます。 もう一つは静脈にできる静脈血栓です。 静脈の血流が遅いときに、凝固作用のある赤血球とフィブリンが固まって血栓になります。 お薬はどのように作用するか? 血栓症の発症を抑制するために服用するのが抗血栓薬。 いわゆる『血液サラサラのお薬』です。 動脈血栓で血小板が固まらないようにする薬は抗血小板薬といい『バイアスピリン』が有名です。 静脈血栓で赤血球とフィブリンが固まらないようにする薬は抗凝固薬といい『ワーファリン』が有名です。 歯科治療とどう関係する? 抗血栓薬を服用しているかたは、出血が止まりにくくなります。 抜歯やインプラントなどの治療で大きな血管を触っていないが、じわじわと出血が続くことがあります。 歯科治療ではどのように対応するか? 出血を完全にとめるために、通常より長くガーゼなどを咬んでいただく必要があります。 3 骨粗しょう症 どんな病気? 骨は、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成が繰り返されることで、絶えず新しく生まれ変わっています。 このことを骨代謝といいます。通常は骨吸収と骨形成のバランスは釣り合っているのですが、このバランスが崩れて骨吸収の方が大きい状態が続くと、骨量が減り、骨の中がスカスカになっていきます。 当然骨折しやすくなり、一般的にホルモンバランスの変化する閉経後の女性がなることが多いです。 お薬はどのように作用するのか? 骨代謝のバランスが崩れ破骨細胞による骨吸収の方が増えている状態ですから、骨吸収を抑制して骨量が減らないようにしないといけなくて、お薬は『骨吸収抑制薬』と呼ばれます。 いくつかの種類があり、代表的なものはビスホスホネート(BP)製剤があります。 飲み薬と注射もあります。 歯科治療とどう関係する? 骨粗しょう症は、からだの骨だけでなく顎の骨にも影響します。 なので、骨粗しょう症の方はインプラント治療や抜歯をするときに注意点がありま す。 大きな手術を受けたあとに『顎の骨の壊死』(顎骨壊死)が起こることがあるので、とても慎重に治療します。 歯科治療ではどのように対応するか? 医科の主治医の先生と必ず連携して歯科治療と服用中のお薬のバランスを考えていきます。 今回は代表的な3つの病気及び治療薬と歯科との関係についてご説明致しました。 歯科治療は全身とつながっておりますので、ご不安な点がございましたら、なんでもご相談下さいませ。 歯科医師 鈴木孝美
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口臭の種類について
みなさん、こんにちは😊 最近すごく暑い日が続いていますね…! 夏バテなど体調不良にならないように水分や塩分をなるべく補給して、体調管理をしていきましょう💪 そして、今回のテーマですが、『口臭の種類について』になります。 最近では、街中でもマスクを外して過ごされている方が増えてきていますね☺️ マスク無しで人と話すときに、お口の中の匂いが気になったりする方も増えてきているのではないでしょうか?? そこで今回は、気になる口臭の種類について説明していきます🙂 まず口臭には3つの種類があります⬇️ 1つ目→生理的口臭は起床時、空腹時、緊張時などの唾液が少ない時に起こります。 2つ目→食品由来の口臭は食べ物、飲酒、喫煙などが原因で起こります。 3つ目→病的口臭はムシ歯、歯周病、体の病気などが原因で起こります。 上記の中で一番ニオイが強いのは、 3つ目の『病的口臭』になります😇 病的口臭とは、何らかの病気が原因で起こる口臭のことです! ムシ歯や歯周病、歯肉膿瘍のような口腔疾患と、消化器や呼吸器の病気、副鼻腔炎(蓄膿症)などの全身疾患が原因となることが多いです😌 ですが本人は、日々自分のお口の中からそのニオイがしているので、慣れてしまっていて気が付きにくい場合が多いのでちょっと厄介です…! ~🦷対策として🪥~ 原因となっている疾患の治療を受けることです! 口腔疾患が原因なら歯科を受診して歯垢や歯石を除去したり、虫歯や歯周病の治療を受けることで解決できます。 その他の全身疾患が原因なら、総合病院で治療を受けましょう😉 私たち歯科でできる口臭対策のメインとしては歯周病治療になります😊 歯周病は歯肉に炎症が起き、重症化すると化膿してしまうため、歯周病原菌のニオイ+膿のニオイで強いニオイが出てきてしまいます😢 (ひとくちに口臭といっても、歯周病と虫歯は放つニオイが微妙に違うので、 私たちは何となく嗅ぎ分けられたりします!) また、歯垢と歯石を取り除くことで炎症が抑えられて、口臭も気になりにくくなります!😆 そして、自分でできることとして、歯ブラシやデンタルフロスなどでセルフケアをしっかり行うことも口臭の改善につながります! それでは、他の2つの対策(生理的口臭と食品由来の口臭)はどうしたらいいのでしょうか??🤔 1つ目の生理的口臭は、 食べカスやプラーク、舌苔などの汚れで、睡眠時や空腹時のように口の中が乾燥している時に起こりやすくなります。 ~🦷対策として🪥~ 歯磨きやデンタルフロスをしっかりすることです! やむを得ず磨けない時はうがいをしっかりしたり、水を口に含んだりガムを噛んだりするなどして口が乾かないようにすることで改善します。 2つ目の食品由来の口臭は、 消化の際に、血液に染み出たニオイ成分(お酒、ニンニクやネギなど)が、息となって肺から外に排出されることで起こります⚡ ~🦷対策として🪥~ 摂取後の一時的な現象のため、時間が経てば改善されます。 気になる場合は牛乳🥛やリンゴジュース🍎などの口臭を抑えてくれる飲み物を飲むと気にならなくなります✨ 3つ目の病的口臭は1番においが酷く、放っておくとどんどん悪化していってしまいます💦 そうなる前に歯医者さんでの治療をしましょう! いづれにしても口臭にはお口の中の環境が関係してきますので、お口の中がどれだけ綺麗にできているかが重要になってきます👄✨ 日頃からの適切な歯磨きや歯医者さんでの定期検診をしっかりしていれば、口臭はかなり防ぐことが出来ると思います😁 もし口臭が気になるようであれば、一度歯科医院で虫歯や歯周病がないかチャックしてもらってくださいね。 歯科衛生士 信国
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知覚過敏について
こんにちは!いよいよ梅雨明けも近づき夏本番も迫ってきましたね!!本格的な暑さになり冷たい食べ物や飲み物が欲しくなる季節がやってきました⭐️ 7月25日は知覚過敏の日🦷 725(夏氷=冷たい食べ物)が由来になったそうですよ! ですが、冷たい物を食べると「歯がしみて痛い!」と感じる方はいないですか? このような症状が知覚過敏なんです。知覚過敏の症状があると冷たい物が美味しく食べれないですよね( ; ; ) これは虫歯ではなく、歯の表面にあるエナメル質がすり減ることで、歯の根っこに刺激が加わるとしみるような症状が起こります。 大きな原因は過度のブラッシングによる歯のすり減りや歯ぐきの退縮です。 このしみる症状は、歯の表面をおおっているエナメル質が失われて、中にある象牙質がむき出しになることで起こります。 象牙質にはパイプ状の穴が多数開いている為、ここから神経に刺激が伝わり痛みを感じます。 逆に象牙質にスメア層という層や再石灰化層ができたり、パイプ状の穴が細くなったり塞がったりすると痛みを感じにくくなくなります。 【知覚過敏になりやすい歯】 ・歯肉が退縮している歯 歯肉の位置は加齢とともに少しづつ下がってきます。 それに伴い歯の根っこが露出し、象牙質がむき出しの状態になります。 歯の根っこには、歯冠部(歯の頭の部分)と違ってエナメル質が表面になく、象牙質がむき出しの状態です。 そのため、少し歯肉が下がるだけでも過敏に刺激を感じやすくなります。 加齢以外にも、歯周病や過度なブラッシングにより歯肉が下がることもあります。 ・歯ぎしりや食いしばりによってひびが入った歯 歯ぎしりやくいしばりの癖があると、歯がすり減る、または歯に亀裂が入ってしまうことによりしみる症状が出る場合があります。 そうすると、歯の内部にある歯髄に刺激が伝わりやすくなります。 ・咬耗が起きている歯 歯は使っていれば、少しづつですがすり減っていきます。 その結果、エナメル質が無くなって象牙質が露出することがあります。 象牙質が出てくることでしみるようになっていきます。 ・ホワイトニング後の歯 ホワイトニングの施術中や施術後に、薬剤の刺激による一過性の知覚過敏が起こることがあります。 特に強力なホワイトニング剤を使った後はしみやすくなったり、歯髄が炎症を起こして神経を取ることになる場合があります。 【治療法】 知覚過敏にならないような予防や治療方法には以下のものがあります。 ・正しいブラッシングをする 過度に力を入れて歯磨きをすると、エナメル質が徐々に削られて知覚過敏を起こす場合があります。 正しいブラッシングをすることでが大切です。 どうしても力が入りやすい方は、手先が柔らかい歯ブラシがおすすめです! また歯ブラシの持ち方を力が過度にならないようなペングリップにするのもお勧めです。 ・知覚過敏用の歯磨き粉を使う 乳酸アルミニウム 、硝酸カリウム この2つが知覚過敏を予防する主な薬用成分です。 成分表をみてこの2つが含まれている物を使ってみるのもいいと思います! 薬局にはさまざまな知覚過敏予防効果がある歯磨き粉が販売されています。 逆に着色を落とす効果が高い歯磨き粉は研磨剤が入っており、しみやすくなるので使わないようにしましょう。 ・歯ぎしり、くいしばりに気をつける 日頃、噛み癖、くいしばりがある方は意識して無くせるように気をつけましょう。 夜間に歯ぎしり、くいしばりがある方は、睡眠時にマウスピースを装着して、歯に過度な力がかからないようにしましょう! 当院でもマウスピースをよく作成しています。 歯型を取ってプレスして作成しているので、とてもフィット感の良いマウスピースが出来上がります。 知覚過敏は一時的にしみるのが特徴です。 ずっとしみていたり、ズキズキ痛む場合は、実は気が付かないところに虫歯があるかもしれません。 しみるのが強い、気になる方は、是非当院スタッフまでご相談ください⭐️ 歯科衛生士 辻村
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セラミック 対 ジルコニア どっちが良いの?
みなさんこんにちは( ¨̮ ) 歯の治療を受けて型を取った際につめ物やかぶせ物の説明をされますが、たくさんの種類があってどれを選択すれば良いのか悩んだことがある方も多いかと思います! 今回は自然な歯にできるだけ近く、見た目を美しくする観点で治療を行う場合の候補にあがる、『オールセラミック』と『ジルコニア』についてお話していきます。 【ジルコニア】 ジルコニアは二酸化ジルコニウムのことで、人工のダイヤモンドともいわれています。ジルコニアは主に宝飾品に使用されていましたが、近年では歯科治療でも使用されるようになりました。人工のダイヤモンドと呼ばれることからも分かるように、強度と耐久性があります! また、他のセラミック治療と同様に審美性に優れていて従来金属を用いていたブリッジなども金属を使用せず、かつ美しい歯を作ることが可能になりました。金属を使わないことからアレルギーの心配もありません。 【セラミック】 セラミックは陶材やガラスに似た成分です。強度に関してはジルコニアに劣りますが、天然の歯に近づける色調の再現や透明感の表現で優れています。また、お茶碗を洗うと着色などなく綺麗になるように、セラミックも汚れがつきにくい材質となっていて汚れがつきにくいということはその周囲を清潔に保つことができます! 【見た目の比較】 ジルコニアは透明感に欠け、白っぽく見えてしまうのが弱点でしたが、ハイトランスという透過率50%のジルコニアも登場してきたことで審美的に問題なく自然な見た目が再現可能になってきました。(強度は従来のものよりも劣ります) それでも歯の性質は人それぞれなので他の歯の透明感が強い方ではどうしてもジルコニアで満足いく色調にできない可能性もあります。 その点、セラミックの場合は比較的自由な色調が再現可能で、透明感と立体感のある自然な見た目に出来るのが特徴です! 【耐久性の比較】 オールセラミックは、セラミック(陶器)だけで作られた材質です。一方、ジルコニアはオールセラミックよりも優れた強度を持ちます。オールセラミックは、噛み合わせが強い奥歯や歯ぎしり・食いしばりで力の加わる奥歯に使用すると、割れるリスクがあります。 【ジルコニアとセラミックの寿命】 元々の自分の歯の硬さ400MPaといわれていますが、セラミックは400MPaとほとんど同じです。平均的な寿命は10~15年といわれています。ですが、メンテナンスをしっかり行えば一生持つともいわれています! 一方ジルコニアは、硬さは 1300MPaといわれており、使用していく中で割れることはないのですが、向かい合っている歯(対合歯)を傷めてしまうリスクがあり寿命は10年程度といわれています。(ジルコニアの表面を滑沢に磨けば対合歯を傷つけるリスクは少ないです) ジルコニアもセラミックと同様にメンテナンスをしっかり行えば一生持つともいわれています! 【詰め物、被せ物を入れたあとのメンテナンスについて】 歯ぎしり・くいしばりがある方はつめ物やかぶせ物を綺麗に入れたとしてもかなり負担がかかりますので、歯ぎしり・食いしばりから歯を保護する『マウスピース』を作ることをおすすめします! 寝てる間につけていただき、歯への負担を減らします。 また、せっかく治療をして良いものを入れても口腔内が清潔な状態でなければ、また新たな虫歯や歯周病によって歯の寿命が短くなる可能性があります。 治療が終わった後も定期的に検診を受け、口腔内を清潔に保ちましょう! 【最後に】 つめ物やかぶせ物は治療部位や噛み合わせ、全体のバランスなど様々なことを加味して、どの種類のものが適応しているか考える必要があります。 なかなかご自身ではどれが適しているのか分かりにくく、悩んでしまいますよね。 値段もそれぞれ違ってくるところなので、そういったところを踏まえて考えていただき、1番ベストの選択ができるようお手伝いしますのでご検討の際はぜひご相談ください! 歯科衛生士 池田
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スポーツと歯の関係
みなさんこんにちは! 梅雨が始まろうとしていて、お天気もなんだか寒かったり暑かったりで困りますね💦 今回はスポーツと歯の意外な関係性についてお伝えしていこうと思います! 世界のホームラン王、王貞治さんは、現役を引退する頃には奥⻭がボロボロだった…という有名なお話があるようですが、みなさんはご存知でしたか? これは、ボールを打つ時に奥⻭をグッと噛み締めていたからです。 ちなみに、フィギュアスケートの浅田真央さんも、以前インタビューで「ジャンプのときに奥⻭を噛みしめるため、⻭が欠けることがある」と答えていたことがあるそうです。 時速150キロのボールを打ったり、フィギュアスケートでジャンプする時、アスリートたちの奥⻭には数100グラム〜1トンもの負荷がかかるのだとか。 人は奥⻭をグッと噛み締めることで、重心が安定し、体がスムーズに動くようになります。 そのため、一流アスリートたちの⻭はボロボロになるわけです。 ちなみに、メジャーリーグでも活躍したイチローさんは、1日に5回⻭を磨いて、良い状態を保つようにケアしていたそうですよ。 頑丈な歯があるからこそ一流の選手になれるのでしょうね! また、スポーツでトップを目指す子どもたちは、早いうちから⻭列矯正をしてかみ合わせをよくするのだそうです。 なぜなら、噛み合わせが悪いと、脳や顎への刺激が正しく伝わらないからです。 トップアスリートはもちろん、私たちが日常生活を送る上でも、⻭並びや噛み合わせが悪いと、仕事や勉強に集中できない……ということが起こってしまうのです。 スポーツによる外傷 スポーツによる前歯の外傷は野球やサッカー、バスケットボールなどの球技スポーツでは、飛んできたボールがあたったり、人との接触事故による歯の破折や脱臼などの事故が多くあります。 そのためにスポーツ選手は『マウスガード』と呼ばれるものを着用します。 マウスガード(スポーツ用マウスピース) とは… スポーツ中に起こる歯や口のケガを未然に防ぎ、大切な歯を守ってくれるプロテクター(安全具)です。 マウスガードの着用がルールで義務付けられているのは、ボクシング、キックボクシング、ラグビー、空手、テコンドー(世界テコンドー連盟)などがあります。 永久歯は一度失うともう生えて来ません。 折れてしまっても再生しません。 スポーツで失う歯は圧倒的に上顎の前歯が多いとされています。 食べる、話す、表情を作るなどの働きが失われてしまう可能性があります。 スポーツ競技で義務付けられていなくても、身の安全を守ることが大切です。 スポーツをやってる方、もしくはこれからスポーツをしようか考えてる方はぜひマウスガードを作ってみてはいかがでしょうか! 歯科衛生士 山口
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オレンジ色の汚れってなに?
こんにちは!^ - ^ 過ごしやすい、さわやかな季節になりましたね! 連休明けは体調を崩しやすいので、気をつけていきましょう🌿 さて、今日は歯の表面についているオレンジ色の汚れについて説明していきます! オレンジ色の汚れってなに?っていう方が多いと思います。 普通なら歯垢は白色をしていますが、ずっと同じ箇所に歯垢が溜まっていると白色からオレンジ色の歯垢へと変わっていきます😵 そうすると、歯ブラシではなかなか落ちづらいため、初期の段階で適切にブラッシングで除去されないと、しだいに厚みが増していき、黄色やオレンジ色の汚れになっていきます🥲 歯面に強固に付着しているので、ブラッシングだけでは除去できない場合が多いです! また、歯垢がしっかりついているため、歯垢を取ったら初期虫歯や虫歯があるケースもあります。 なので、歯科医院に行き、歯垢を落とす専用の器械でオレンジ色の歯垢を落としてもらいましょう! 歯垢が特につきやすい所は、歯頚部(歯の歯肉の境目)です。 歯ブラシが当たりづらく、歯垢が残りやすいところになるので、意識して歯ブラシを当ててみましょう!♪ オレンジ色の歯垢は小児でよく見られますが、大人でも付着するので、鏡でチェックしてみてください✔︎ 特に歯垢がつきやすいのは口腔内乾燥(ドライマウス)をしている方です。 本来、唾液の自浄作用(お口の中の食べかすや細菌を洗い流し、お口を清潔に保つ作用)が働き、歯垢や歯石を付きにくくしてくれます。 しかし、口腔内乾燥している方だと唾液の分泌する量が減るので、お口の中や歯の表面の汚れを洗い流す機能が下がり、歯の表面が汚れやすく歯垢が溜まります。 その為、唾液が出てる方よりもしっかりブラッシングをし歯垢を落とさないと虫歯になるリスクが高まってしまいます、、 虫歯にならないためにも、丁寧なブラッシングをして、定期的に口腔内全体を歯科医院で見てもらいましょう!🦷✨ ただ、定期的に歯科医院に来院してもセルフケア(お家でのケア)ができていないと虫歯になるリスクが増えてしまいます。 どんなものがあるのか見てみましょう! ○電動歯ブラシ 普通の歯ブラシのように擦ることによって歯垢を落とすのではなく、歯垢を振動によって粉砕していきます。歯ブラシが使いづらい人は電動歯ブラシを使ってみるのもいいかもしれません。 デメリットとしては、振動の刺激によって歯ぐきや歯を痛めてしまうこともあります。 電動歯ブラシを使う時に力を入れすぎてしまい歯ぐきや歯を傷つけてしまっては逆効果になります。 ○手用歯ブラシ お口の中の汚れを取り除き、清潔に保つためのものです。 歯の表面や歯肉付近に蓄積するプラークや食べカスなどを除去できます。 また、汚れをとるだけでなく、ブラッシングによる歯肉への適度な刺激は歯肉のマッサージにもなり、歯周疾患予防の役割もあります。 ○デンタルフロス 歯ブラシでは届きにくい歯と歯の間の狭い隙間に通して、歯垢をかき出すことができます。 歯ブラシだけだと歯垢は約61%しか取れていません。デンタルフロスを使用すると約79%も除去率が上がります😌 歯と歯の間は特に虫歯になりやすいので、ぜひ使ってみてください! ○タフトブラシ 毛束が1つのヘッドの小さな歯ブラシです。 普通の歯ブラシでは毛先が届きにくいところの清掃に適しています。 特にみがき残しやすい「歯と歯の間」や「歯と歯肉の境目」のプラーク(歯垢)を効率よく除去することができます。 歯垢がついている場所によっては、歯ブラシでは除去できにくいところがあるので、他の掃除用具を使用して虫歯や歯周病を予防していきましょう!! 歯科衛生士 楠
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睡眠と口腔顔面痛
こんにちは、口腔外科医の鈴木孝美です。 今回は、『睡眠と歯や顎の痛みが関係している』というお話をします。 睡眠が順調でないと、様々な原因により人の健康に影響を与える可能性があります。 睡眠時無呼吸症候群などの睡眠関連の呼吸障害は、心血管疾患や高血圧のリスクを高める可能性があり、糖尿病にかかりやすくなったりします。筋肉や骨は睡眠不足に対してとても弱く、関節リウマチ、腰痛、顎関節症などを発症している患者さんの90%が睡眠不足だったとの論文もあります。 口腔顔面痛領域では、睡眠障害が咬む筋肉の痛みや頭痛を引き起こす可能性があります。 睡眠の定義と私達が眠る実際の理由は、人生の謎の1つであり続けています。その謎を考えてみましょう。 基本的な睡眠は、非急速眼球運動睡眠(ノンレム睡眠)と急速眼球運動睡眠(レム睡眠)に分類され、人間はこのノンレム睡眠とレム睡眠を交互に発生して、眠っています。 ノンレム睡眠は、総睡眠時間の80%を占めてほとんどの体と脳はここで回復します。 レム睡眠はほどんどの夢がこの状態で発生するため、夢睡眠とも呼ばれます。 レム睡眠は、脳の活動状態が覚醒状態と類似しています。しかし脳は活動しているが、筋肉の麻痺があるために、睡眠中に夢を行動できない仕組みとなっています。 口腔顔面痛に関連する最も一般的な睡眠障害は次の3つです。 ① 不眠症 ② 無呼吸症候群 ③ 歯ぎしり この中で今回は③の『歯ぎしり』についてお話致します。 歯ぎしりの定義は、『歯の食いしばりまたは研削、および下顎骨のブレースと突き刺しを特徴とする咀嚼筋活動』です。 睡眠中に歯ぎしりが起こると、日中の歯ぎしりとは違って、顎関節症を引き起こす可能性があると言われています。 睡眠中の位置に関しては、歯ぎしりの74%が仰臥位(仰向け)で、側方位は23%であることが分かっています。 睡眠中の歯ぎしりは、歯と歯に詰めた人工的な修復物を壊したり取れたりすることがあるため、歯ぎしりをしても歯と歯がぶつからないようにする必要があります。 歯を保護するには一般的に歯にかぶせる『マウスピース』があります。 このマウスピースですが、上の歯にカバーをします。ただしあまりにも歯ぎしりが強度で、下の歯にダメージが行く場合は下の歯にもマウスピースを装着します。 更にマウスピースの素材ですが、ペットボトルのように硬いハードタイプとシリコンのように柔らかいソフトタイプがあります。 歯ぎしりは、自分の歯やつめ物やかぶせ物を摩耗させたり壊したりする危険があり、歯以外にも顎の痛みや引っ掛かり(顎関節症)を引き起こします。 これらをしっかりと防ぐには、ハードタイプのマウスピースが必要です。 ソフトタイプのマウスピースは一見楽そうに見えますが、厚みがハードタイプより厚く、強い歯ぎしり食いしばりでちぎれたり、噛むと動いて顎関節に痛みが出てくることがあります。 そのため当院でお作りするマウスピースはハードタイプになります。 現代人の日常生活は、十分な睡眠をもたらさないことが多いです。 多くは睡眠障害に関連しており、良い睡眠を得るのが必要になっております。 よりよい睡眠を得るには次の10の項目があげられます。 ① 平日と終末の両方で定期的な起床時間を維持する。 ② ベッドでの過度の時間を避ける。 ③ 交代制で働く場合を除いて昼寝を避ける ④ 就寝前に食べ物、カフェイン、アルコールを避ける ⑤ 夕方ではなく一日の早い時間に定期的に運動する。 ⑥ 就寝前にリラックスできる何かをしてみる ⑦ 睡眠が困難な場合は時計を見ないようにする ⑧ お腹が空いたら寝る前には軽食を食べるだけにする ⑨ 寝る前に心配しないようにする。 ⑩ 寝る前にはお風呂に入って、眠りにつく時間をゆったり迎える。 健康を保つために、歯の具合も良好でないと不便です。 当院では虫歯や歯周病とともに歯ぎしり・食いしばりのある患者様には治療が一段落した段階でマウスピースをお作りしていますので、安心してお任せ下さい。 お口の中の健康は全身の健康に繋がります。 歯科医師 鈴木孝美
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お子さんの歯磨き攻略法!
みなさんこんにちは( ¨̮ ) 皆さんはお子さんの歯磨きスムーズに出来ていますか? 親御さんの「しっかり虫歯予防をしてあげたい!」という気持ちとは裏腹に、なかなか歯磨きをさせてくれないお子さんが多いと思います。 今回はなぜ歯磨きを嫌がるのか、そしてどうしたらスムーズにお口のケアをする事が出来るのかを一緒に考えていきたいと思います! 【子供が歯磨きを嫌がる理由】 ・お口の中を触られるのが嫌 歯磨きに慣れていないお子さんでしたら、歯ブラシがお口に入るのは不快に感じてしまいます。 特に歯茎や舌などの歯以外の部分に歯ブラシが当たると、刺激を感じやすいため、拒否反応を示してしまう恐れがあります。そのため、小さい頃から徐々に慣らしていく必要があります。 ・遊んでいるので磨きたくない 遊んでいたり、絵本やテレビを見ている途中で強制的に歯磨きをしてしまうと、意識や行動の切り替えができないため、歯磨きを嫌がる原因になります。 子どもの様子を伺いながら、落ち着いたタイミングをみて歯磨きをしましょう。 ・歯磨きが怖いから嫌 夜は親御さんも疲れている時間帯になります。 スムーズに歯磨きができない場合、お子さんが嫌がっていても無理やり歯ブラシをしたり、場合によっては押さえつけて歯ブラシをしているかもしれません。 そうした経験や記憶が重なってくると、「歯磨き=怖い」というイメージが植え付けられ、歯磨きが嫌になることがあります。 お子さんが上手く歯磨き歯磨きができなくても、落ち着いて優しく対応するようにしましょう。 ・仕上げ磨きが痛い 皆さんは歯ブラシ、正しく持てていますか? 歯ブラシの正しい持ち方は鉛筆と同じ持ち方です。 持ち方が正しくないと必要以上に力が入ってしまい、赤ちゃんが痛みを感じる原因となってしまいます。 【年齢的の磨き方】 ・0歳 生後6~9か月頃から前歯が生え始めます。 清潔なガーゼ等で歯を拭いましょう。 1歳半の健診を受けた子どもの内、2~5%に、虫歯が見つかると言われています。 将来歯が生え始めて、いきなり歯ブラシをして嫌がれたりしない為にも、実はこの時期からお口の中に触れて慣れさせる事が重要となってきます。 歯磨きの歌の動画を流してみたり、頬を触るなどのスキンシップをとってみるのも効果的です! ・1歳 上下の前歯が生え揃います。 上の前歯が生えてきたら「本人用」と「仕上げ磨き用」の2本の歯ブラシを用意して、いよいよ歯ブラシをスタートさせます。 食事をしたら歯を磨くということを習慣化させましょう。 ・1歳半 奥歯(第1乳臼歯)が生え始めます。 生えたての奥歯は食べかすや歯垢が非常に溜まりやすい形状になっており、虫歯の原因菌であるミュータンス菌も、奥歯が生え始める頃から口の中に定着してくると考えられています。 加えて、甘い飲み物やお菓子を口にするようになり、虫歯の危険度が高まります。 また、できればこの頃までに卒乳する事をおすすめします。 ・2歳 前歯と奥歯の間の歯(乳犬歯)が生えます。 イヤイヤ期の歯磨きは「頑張ってるね」「えらいね」など上手く褒めながら磨きましょう。 特に前歯の裏、奥歯の溝など虫歯になりやすい場所から磨く工夫をすると良いでしょう。 ・3歳 1番奥の歯(第2乳臼歯)が生えてきます。 乳歯20本が生え揃う3歳児健診では、噛み合わせのチェックも可能となります。 虫歯になりやすい奥歯の歯と歯の間はできるだけフロスを使用しましょう。 【嫌がらないための工夫ポイント】 ①小さい頃から慣れさせる はじめは歯の本数も少なく、無理に磨く必要はありません。 歯ブラシが歯や歯茎に当たる感覚を早いうちから覚えさせてあげましょう。 最初のうちは持ち手が丸く、柄の短い赤ちゃん用の歯ブラシがおすすめです。 慣れてきたら自分で持たせてあげて、口に入れたり噛んだりして慣れさせてあげましょう! 必ず転んだりして喉の奥を突かないよう見守ってあげてください。 ②好きなキャラクターや色の歯ブラシを使う 歯ブラシにはたくさんの種類があります。 ある程度の年齢になると、好きなキャラクターや色があると思いますので、そのキャラクターや好きな色の歯ブラシを使うことで、毎日の歯磨きの時間が楽しみになります。 薬局や歯科医院でお子さんと一緒に歯ブラシを選びましょう! ③味や香りのある歯磨き粉を使う フルーツの味や匂いがあるものが多いので、お子さんの好きなものを選んであげましょう。 何種類か用意して、歯磨きの前に一緒に選んだり、混ぜたりしてみるのも、歯磨きの時間が楽しくなるポイントです。 ④親御さんも一緒に磨く いくらやり方を教えても、子どもはいきなり自分では歯磨きはできません。 親御さんも一緒に歯磨きをしてやり方を見せてあげましょう! そして、会話やスキンシップも交えながら歯磨きの時間を楽しい時間にすると良いです。 ⑤歯磨きをする時間を決める それまで楽しく遊んでいたのに急に歯磨きとなると、多くのお子さんは嫌がるでしょう。 きちんと、「◯時からは歯磨きの時間」と決めて習慣化すれば、遊んでいても切り替えられるようになり、歯磨きが嫌でなくなるでしょう。 ⑥歯磨き動画やアプリを活用する どうしても歯磨きを嫌がる、ぐずって仕上げ磨きをさせてくれない場合に、歯磨きの動画やアプリを活用することもおすすめです。 可愛いキャラクターと一緒に歯を磨けることで、やる気のスイッチを入れてあげましょう。 ⑦歯磨き後に褒める 歯磨きが終わった後は、大げさなくらいしっかりと褒めてあげましょう! もし上手くできなかったり、途中で終わったとしても頑張ったことを褒めるようにしてあげましょう。 褒めることで、歯磨きを好きになってもらいましょう! 【まとめ】 お子さまの虫歯の予防として、歯科医院でのフッ素塗布やシーラントなども大切ですが、それよりも大事なのが毎日のお家でのケアです! どれだけ定期検診に来ていただいていても、お家でのケアができていなければ虫歯のリスクは高くなってしまいます。 毎日の積み重ねを大切にし、虫歯に負けない丈夫な歯を目指しましょう! 歯科衛生士 池田
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インプラントの歴史について
みなさんこんにちは(*´▽`)ノ いろんなことが新しく始まる4月ですね! 新学期、新社会人などにわくわくしていると思いますが、ぜひ新生活に向けて検診に来てくださいね☺️ 今回は1度は耳にしたことがある"インプラント″について面白いお話しをしたいと思います。 まず皆さんはインプラントがどのようなものか知っていますか? インプラントは人工歯とアバットメントと呼ばれる連結部分とフィクスチャーと呼ばれる人工の歯の根っこでできています。 なんと!このインプラントの始まりはうさぎ🐰なんですよ!面白いですね〜 ウサギとインプラントがどう関係するの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。 「インプラント」とは、人工の目であったり耳であったり…臓器といわれるものに医学的にいろいろと応用されている、体に埋め込む器具の総称のことです。 歯科の世界でインプラントと言うと、“歯科用インプラント”といって、失ってしまった永久歯の代わりに使われている“第三の歯”というイメージでしょうか? 最近はとてもよく聞く治療法になってきているので、ご存じの方も多いと思います。 大切な歯が事故などで失われてしまった時の選択肢として、入れ歯やブリッジなどの治療方法がありますが、歯科用インプラント治療は、歯の根の代わりになるチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着し、噛めるように機能の修復をしたり、見た目の審美性を整えたりします。 今では日本でもインプラント治療を行っている歯科医院はたくさんありますが、ではそのはじまりは?となると、タイトルにもあるようにウサギと関係してくるのです。 その歴史は、1952年スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が発見したある現象から始まります。 博士がウサギの体内にチタン製の器具を埋め、後から取り出すという実験をしていたところ、偶然にも骨と器具が強固に結合してしまい外すことができなくなってしまうということがありました。 この出来事から、博士は様々な検証や実験を重ね、「チタンが諸条件を満たせば拒否反応もなく骨と強く結合する」と、私たち人間に応用ができるまでに構築していきました。博士はこの方法をオッセオインテグレーション(骨結合)として発表しました。 ブローネマルク博士は、このチタンと骨組織がピッタリと結合してしまうという現象を歯科治療に応用できないか?という考えからチタンと骨組織の研究を続け、 1965年に初めて実用化されたのがチタン製の人工歯根(インプラント)を使った治療なのです。 日本においては、このオッセオインテグレーションの技術が応用されたインプラントは1983年に東京歯科大学で開始されたそうです。 このような実験中の偶然によって発見されたインプラント治療の原理は、まさに画期的なものでした。 顎の骨と結合したインプラントは、天然の永久歯と同じように咬め、しっかりとメインテナンスを続ければ簡単に外れることなく永続的な使用に耐えるのです。 このような優れた耐久性と、もとのように噛めることから、インプラントは「第二の永久歯」とまで呼ばれ、失われた歯を再生するに近い、優れた歯科治療とされているのです。 インプラント治療は歯を失われた方にとっては、その不自由さを軽減してくれるとても便利な治療法になります。 ただし、しっかりとした技術と知識が必要な治療法でもあります。 もし、インプラント治療をお考えの方は、そのメリット・デメリットなどをきちんと説明させていただくのでお気軽にご相談下さい! 歯科衛生士 山口