お知らせ
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親知らず
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。 『親知らず』という言葉は一般的にかなり知られていますが、皆さんんも聞いたことはありますでしょうか? 親知らずとは、一番奥にある臼歯のことで前から数えて8番目の歯になります。 人の歯はこの親知らずまで入れると全部で32本あります。 ただし親知らずは元々無い人もいたり、抜いた人もいると思いますのでそのような人は全部で28本になります。 親知らずも自分の歯であることにはかわりないのに、他の歯とは扱いがかなり異なります。 今回は知っているようで意外と知らない、『親知らず』について説明をいたします。 1 親知らずの意味 『親知らず』とはもちろん正式な歯の名称ではありません。正式には『第三大臼歯』といいます。 またの名を『智歯』といいます。英語でも『Wisdom Teeth』といい、『分別のつく頃に生える歯』という意味です。 この親知らずという名前の由来ですが、生えてくるのが18歳から22歳ぐらいともっとも遅いため、親が子供の口の中をもはや見ることもないためこの名前がついたそうです。 2 親知らずの生えている状態 親知らずは現代人では退化している歯なので、生える時期や大きさ、生え方に大きな個人差があります。 元から全部なかったり一本だけなかったりと人によって様々です。 もし親知らずがあっても現代人の骨格では生えるスペースがあまりないので、まっすぐ生えてこないことが多いです。 生え方には主に以下の3パターンがあります。 ①通常タイプ 他の歯と同様にまっすぐ生えている。ただし表面の歯ぐきが半分かぶってそのままの場合もあります。 症状がなく、噛み合わせにも問題がなければ、無理に抜かずにそのまま様子を見ます。 ②横向きタイプ 親知らずが生えるスペースが足らないため、歯が手前に向かって斜めに生えてくるケースです。 歯が見えている場合と見えてない場合があります。 物が詰まりやすく歯ブラシも届かないため、親知らずに関するトラブルで一番多いケースです。 ③完全埋伏タイプ 親知らずが完全にあごの骨の中にとどまっている状態。 完全に骨に覆われていれば、抜かずにそのままでもいいでしょう。 なぜなら虫歯になることもなければ雑菌が入ることもないからです。 ただし骨に覆われていても手前の歯の根を押している場合は、歯並びが悪くなる原因になりますので抜歯をお勧めします。 また、歯ぐきには覆われていても骨からは出ているがいることがあります。 その場合は②の横向きタイプになります。 この場合も手前の歯との隙間から雑菌が入ることもあるので抜歯をお勧めします。 3 親知らずを抜く理由 では親知らずはなぜ抜かなければならないのでしょうか? これには大きく二つの理由があります。 ①不衛生になるから 一番奥の部分は歯ブラシが届きにくいため、親知らずを残しておくと歯垢がたまり、雑菌が繁殖します。 すると歯ぐきや頬が腫れて物が噛めなくなり口も開きづらくなります。 強い口臭や虫歯が発生し、ぶつかっている手前の歯まで虫歯になってしまいます。 ②歯並びが悪くなるから 親知らずはたいてい手前の歯に引っかかっています。 そのままぐいぐい押すので、じわじわと歯並びが悪くなってしまいます。 4 自分の親知らずはどうすればいい? 親知らずがまっすぐに生えていて、衛生状態も良ければ別に抜く必要はありません。 しかしたいていは中途半端な生え方をしている場合が多く、その場合は抜く必要があります。 抜歯はできるだけ大学生など就職前に抜くほうが望ましいです。 年齢が早いほうが歯と骨が分離しやすく、抜歯後も回復が早いからです。 学生であれば仕事に影響することもありません。 逆に高齢者になると、歯の根と骨が癒着して抜歯が大変になります。 抜歯後の回復も時間がかかります。 抜歯は高度の知識と技術が要求させますが、当院では定期的に口腔外科の専門医・指導医の先生に来ていただいていますので、リスクの高い親知らずの抜歯を安全に行うことができます。 また歯科大学の大学病院の口腔外科と連携しており、あまりにも処置のリスクが高い場合は、大学病院を紹介いたします。 親知らずを抜くべきかどうか迷ったら、まずは当院スタッフにご相談ください。
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人間と動物の歯
こんにちは(^-^)皆さん、手洗いうがいはしっかり出来ていますか?指の間や手首までしっかり洗いましょう!インフルエンザが流行っているので、しっかり予防して元気に過ごしたいですね♪今回は人間と動物の歯について少し...。野生動物は虫歯にならないの?実は、犬や猫などは口内が人間よりも強いアルカリ性です。 その分虫歯菌は繁殖しにくく、また酸が生成されても中和されてしまいます。肉食獣は歯が全て犬歯で間隔が広く、間に食べカスが挟まらないのもポイントです。 歯の間は虫歯になりやすいと言いますが、肉食獣には関係ないのだそうです。動物によりますが、虫歯にならない仕組みを持っていたり、虫歯になりにくい生活を送っているため、虫歯がないのです。 また寿命も人と比べると短いので、歯が本格的に弱くなる前に死んでしまうからとも言えるようです。人間の歯は、乳歯から永久歯へと1度だけ生えかわります。乳歯は20本、永久歯は28本、親知らずを入れれば32本です。数は違いますが多くの動物もそうです。中には一生伸び続けたり、何度も生える歯をもつ動物もいるようです。食べ物の種類や食べ方によって、動物の歯の形も異なります。例えば、肉食動物は肉を切り裂いたり骨を噛み砕いたりするのに適した、鋭くとがった歯を全てに持っています。逆に草食動物は、草をすり潰しやすい平らな歯を持っています。そして、人間を含め熊や猿などの肉も草も食べる雑食動物は、とがった歯と平らな歯の両方を持っています。驚いたのが、ウサギの歯、ネズミの前歯、カバの犬歯は一生伸び続けるそうなんです!常にほぼ一定の長さなのは、先の方から少しずつすり減っているからなんですって!また、サメの歯は1本抜けると、その後ろからすぐに新しい歯が生えてくるそうで、サメの歯は比較的抜けやすく、新しい歯が列をなして後ろに準備していて永久に歯が生え続けるというユニークな性質を持ち合わせているそうです。凄いですよね~(^ ^)それに比べ、人間の歯は永久歯を失うと二度と生えてくることはありません。ただ、入れ歯やインプラントなどがあるので、歯を失ってからも「食べる」ことに方法はあります。インプラントだと、本物の歯と同じ見た目と噛み心地を得られますが、やはり自分自身の歯を大切にすることが1番です。80才で20本の歯を目指し、毎日の歯みがきを丁寧に行い、定期的に検診にも行きましょう。 歯科アシスタント 松本
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歯の定期検診について
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。皆さん、『歯の定期検診』は受けていますでしょうか?当院で治療が終了した患者さまには、『歯の定期検診』をお勧めしています。幸いにも多くの患者さまが歯科検診の重要性を理解していただき、定期的に来院していただいております。しかし残念ながら日本全体で見ますと、定期的に歯科検診を受けている人はまだまだ少ないのが現状です。統計によると、ニューヨークのビジネスマンの80%が定期的に歯科検診を受けているそうです。アメリカの映画を見ていても、歯の検診に行ってくるといった場面が少なからず出てきます。残念ながら日本の映画でそのような場面はまだ見たことがありません。。。虫歯や歯周病は症状が出てからでは多大な労力と時間、金銭的な負担が生じてしまいます。定期的に検診を受けていれば万が一虫歯が見つかっても早期発見、早期治療ですぐに治すことが可能です。そうはいっても多くの人は、歯の検診は虫歯のチェック以外にどんなことをするのかよくわからないと思います。今回は『歯科検診』について説明していきます。1 歯科検診はどんなことをするのか?① 虫歯のチェック歯科検診の一番の目的は、虫歯のチェックです、虫歯はとても小さく、自分で見ても分からないことが多いです。虫歯は、表面や噛む面以外に、歯と歯と間、歯と歯ぐきの間、詰め物と歯の隙間を診療台の強力な光で照らしてチェックします。さらにレントゲン写真を撮ることで、虫歯の大きさ・詰め物やかぶせ物の中の虫歯・歯の根の病巣の確認ができます。② 歯周病のチェック歯と歯茎の間の隙間、歯周ポケットの深さをチェックします。定期的にチェックすることでポケットの深さの変化を知ることができます。それにより適切な歯周病治療が可能になります。③ 歯垢、歯石のチェック普段の歯ブラシでの磨き残しや歯石の付きやすさを確認して、それに基づいて適切な検診時期を決めます。④ 歯石の除去定期的に来ている患者さまは、歯石を取ってもらいたくて通っている人が多いです。歯石はその名の通り石みたいに硬いので、自分で取り除くことは難しいです。歯石をそのままにしておくと毒性の強い歯周病菌が増えて、歯周病が進んでしまいます。また歯石があると口の中が不衛生なので、口臭がしたり表面のザラザラが舌の表面の味覚を感じ取る部分を痛めて味覚が鈍くなることもおあります。⑤ 歯垢の除去固まった歯石はもちろん、なかなか磨くのが難しい部分の歯垢を取り除きます。⑥ ブラッシング指導ブラッシング指導は国家資格を持った歯科衛生士が、患者様一人一人に合わせたブラッシング方法を説明いたします。さらに、歯ブラシと合わせて用いたほうがいい歯間ブラシやデンタルフロスの使い方についてもご説明します。2 歯科検診はどれぐらいの間隔で来たらいいのか歯垢が唾液のカルシウムと結合して歯ブラシで取れない歯石になるのが3か月ぐらいなので、そのくらいの間隔での来院をお勧めしています。とても清掃状態がいい人は半年でもいいですが、逆に歯周病が進行している人や歯石がつきやすい人は1~2か月ごとの検診をお勧めしています。3 定期検診を受けるときの準備は?検診には歯ブラシをしてからご来院ください。ブラッシング指導を受けたい方は、普段お使いの歯ブラシを持参していただくとより効果的です。定期的な歯科検診で、いつまでも自分の歯を守るようにしましょう。
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歯周病の予防、なぜ重要?
みなさんこんにちは。最近すっかり寒くなってきて、なるべく外に出たくないな〜と思う方も少なくないのではないでしょうか。今日は、"なぜ寒い時期でも定期的に歯石をとるが大事なのか"について書きたいと思います。歯石を取る理由として、歯周病になり歯がぐらぐらになるのを予防する。ということや、虫歯の原因になる細菌の塊を除去する。ということ、歯石を取ることで全身的な病気になるリスクを下げる。などが挙げられます。では全身的な病気とは、どのようなものがあるのでしょうか?1.心筋梗塞動脈硬化により心筋に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまい死に至ることもある病気です。動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、別の原因として歯周病菌などの細菌感染があげられます。2.脳梗塞脳の血管が詰まる病気で、歯周病の人はそうでない人の2.8倍も脳梗塞になりやすいと言われています。血圧・コレステロール・中性脂肪が高めの方は、動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療はより重要となります。3. 糖尿病歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。実際、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかりやすいという結果がでているのです。さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという真逆の関係も明らかになってきました。つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。歯周病治療で糖尿病も改善することも分かっています。4.低体重児出産妊娠している女性が歯周病にかかっている場合、低体重児および早産の危険度が高くなることが分かっています。これは口の中の歯周病細菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するのではないかと言われています。その危険率はタバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高いという結果がでているのです。歯周病は治療可能なだけでなく、予防も十分にできるものです。生まれてくる元気な赤ちゃんのために、確実な歯周病予防を行いましょう。5.関節炎関節炎などが発症する原因のひとつとして、ウイルスや細菌の感染があります。関節炎などの原因となる黄色ブドウ球菌や連鎖球菌の多くは、歯周病原性細菌など口腔内に多く存在するのです。これらのお口の中の細菌が血液中に入り込んだり、歯周病によって作り出された炎症物質が血液に入り込むことで、関節炎などが発症することがあります。このように歯周病を予防することは、結果的に全身の病気を予防することにも繋がるのです。DH 井田
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わかりにくい虫歯の種類について
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。皆さん、虫歯は歯の表面が必ず黒くなって目で見てわかると思っていませんか?実は虫歯の種類としては、直接鏡で見ても見えない虫歯の方が多いのです。今回は虫歯が歯のどこにできるのか説明していきます。1 虫歯はどこにできやすいのか?歯の噛む面に虫歯ができるとわかりやすいですよね?しかし10代の若い人ならともかく、ある程度の年齢になると虫歯は鏡で見ても見えにくい場所に主に発生します。ちなみに虫歯ができやすい部分は下記の3カ所です。・歯の噛む面(咬合面)歯の噛む面には、食べ物をすり潰すための細かな溝があり、その隙間に歯垢がたまって虫歯になってしまいます。・歯と歯の間(隣接面)・歯と歯ぐきの境目(歯頸部)2 できると厄介な虫歯一度虫歯になると、治療がとても大掛かりになったり、うまく治らず抜歯になってしまう虫歯です。・歯の根(根面カリエス)歯と歯ぐきの境目よりも下の部分に虫歯ができると処置が困難になります。歯の表面は硬いエナメル質に覆われていますが、歯ぐきが下がって歯の根が出てくると歯の根はエナメル質よりも柔らかい象牙質のため、急速に虫歯になることがあります。この根面カリエスは、歯周病で歯ぐきが下がって歯根が露出している年齢の高い人がなりやすい傾向にあります。通常歯の根はセメント質という組織に覆われていますが、この層はとても薄いため歯ぐきが下がると簡単に破壊されてしまうのです。また歯ブラシの力が強いと歯の根は柔らかいため削れてしまい、そこに歯垢がたまってしまうのです。・歯と歯の間(隣接面カリエス)歯と歯の間にものが挟まり放置しておくと、そこから虫歯になってしまいます。この隣接面の虫歯は自分ではわかりづらく、かなり大きくなって表面が欠け始めてようやく穴が空いている気がして歯医者に行き、その状態では神経を取ってかぶせる必要があるという状態がほとんどです。定期検診などでレントゲン検査をしてこの隣接面カリエスが見つかったら、痛くないからとそのままにしないでしっかり治療してもらいましょう。・親知らずが引っかかっている部分の虫歯親知らずの手前の歯(通常は第2大臼歯)の後ろの部分が虫歯になってしまうことがあります。親知らずはまっすぐ生えている場合と、斜めに引っかかっている場合があります。ななめに引っかかっているとそこに食べかすが挟まって、虫歯と手前の歯の両方が虫歯になってしまいます。手前の歯にできた虫歯は根の部分にできるため、虫歯を削るために歯の大部分を削る必要があったり、最悪抜歯になってしまいます。大事な歯が虫歯にならないためにも親知らずはできるだけ早く抜歯したほうがいい場合が多いです。3 虫歯の予防方法は?虫歯の予防は、正しいブラッシングが一番大事です。歯ブラシと併用してデンタルフロスや歯間ブラシ、デンタルリンスを使用しましょう。また、セルフケアで取り切れない歯垢・歯石は歯科医院で定期的にクリーニングしてもらいましょう。当院では、歯垢が歯ブラシで取れなくなる歯石になる3ヶ月を目安に来院をおすすめしています。
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粘液嚢胞とは
こんにちは! 今回は、『粘液嚢胞(ねんえきのうほう)』について説明をしていきます。 唾液は頬の内側や顎の関節の手前、舌の下にある唾液が作られる器官から管を伝って、口の中に出てきます。 その管は主に3つあり『大唾液腺』と言われています。 大唾液腺以外にもお口の中の粘膜には『小唾液腺』という、唾液を作って粘膜を保護する器官が無数あります。 その小唾液腺がふさがってしまい、唾液がうまく出ていかなくなり隙間に漏れだしたのが貯まってくると、粘膜がぷっくり盛り上がってきます。 これは、『粘液嚢胞』といい、ほとんどが痛みはなく、要するに唾液が溜まっている状態です。 この粘液嚢胞がよくできやすい場所は下唇の内側や、頬の内側そして舌の裏です。 原因としては、下唇や頬を噛んでしまって出来たり、歯ブラシや食べ物で口の中を傷つけたりしたときに、粘液嚢胞は出来やすいです。 大きさは時間とともにつぶれて小さくなることもありますが、だいたい1センチくらいの大きさまで膨らみます。 この『粘液嚢胞』は膨らんでいるので、気にして常に触ったり噛んだりしているとなかなかよくなりません。 ついつい触ったりしてしまいますが、なるべく触らないようにしましょうね。 また粘液嚢胞は腫瘍ではないので、悪性化することはないです。 大きさがあまり変わらなかったり普段の生活で気にならない場合は、大きさの変化があるまで経過観察でも大丈夫です。 刺激を与えすぎると周りの小唾液腺を傷つけてしまい傷が大きくなるなる可能性もあるので、特に何もせず経過観察で様子を見ることがあます。 ただ、経過をみても小さくならなかったり嚢胞が大きくて生活していて支障がでる場合は、外科的に取り除いたほうがいいでしょう。 除去する場合、粘液嚢胞の膨らんでいる中の唾液だけを取り除いても、再び同じ場所に唾液が貯まってくることが多いので、手術の際は原因となっている小唾液腺を含めて摘出します。 嚢胞の粘膜を切開して、膨らんでいる原因の小唾液腺を取り除きます。 周りの小唾液腺を1部分だけ取り除くこともあります。 摘出が終わったあとは創面を糸で縫いますので、後日(10日ぐらい)に来院して糸をとり、おわりになります。 最初はしこりが残ったり、手術した周囲にしびれがのこったりすることがありますが、時間とともにしびれの範囲が小さくなることがほとんどです。 この手術をして粘液嚢胞を摘出すれば、再発の可能性はすくないです。 ただ、頬や唇を噛む癖がある方は注意が必要です! 噛むところが刺激され、また唾液の管がつまり、再発する可能性があります。 お口の中に、出来物がある方いませんか? 当院では、お口の中の腫れや腫瘍などを専門に扱う20年以上のキャリアがある『口腔外科医』が在籍していますので、より詳しく診察して適切な処置をすることができます。 気になる方は是非来院してくださいね。 歯科衛生士 大久保
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歯にまつわることわざ
歯にまつわることわざです!皆さんどれくらい知ってますか?初級〔その1〕 歯に衣(きぬ)着せずその場の雰囲気や相手の気持ちや感情にこだわらず、思ったことをずけずけということ〔その2〕 歯が立たない元は硬くて噛むことができないこと。そこから転じて、相手が強くて対抗することができないこと〔その3〕 奥歯に物のはさまった思たことをはっきりと言わないで、どこかに隠したい気持ちがあって曖昧さが感じられる状態〔その4〕 歯切れが悪いものの言い方がはっきりしていない状態〔その5〕 歯がゆい物事が自分の思うようにならず、もどかしい気持ち〔その6〕 歯が浮くような軽薄な行いを見て、不快になること〔その7〕 歯ぎしりをする歯を強くかみ合わせて音をたてること。そこから、くやしい様子の意〔その8〕 目には目を、歯には歯を相手にやられたら、同じように仕返しをすること。古代バビロニアのハンムラビ法典にある言葉〔その9〕 歯の抜けたよう不揃いな様子中級〔その10〕 歯牙にもかけない問題にせずに気にしない、無視すること〔その11〕 明眸皓歯(めいぼうこうし)瞳が澄んで、歯が白いこと。美人のたとえ〔その12〕 白い歯を見せる笑顔を見せて、心を許すこと〔その13〕 歯の根も合わない寒さや恐れのために、ふるえおののくこと〔その14〕 豆腐で歯を痛める豆腐は柔らかいので歯を痛めることはない。あるはずのないこと〔その15〕 獅子の歯がみものすごく怒り狂う状態〔その16〕 歯と歯をつかえる深く契ること〔その17〕 歯無しに食残しがない歯が悪い人は食意地が張っている〔その18〕 歯を出すしかること上級〔その19〕 歯亡び舌存す剛強なものはかえって早く滅び、柔軟なものは後まで生き残ること〔その20〕 春の雪と歯抜の狼はこわくない春の雪はたいしたことがない〔その21〕 ごまめの歯ぎしり力のおよばぬ者が憤慨すること〔その22〕 歯を没す命を終えること。死ぬの意〔その23〕 奥歯に剣敬意をいだきながら表面に出さないこと〔その24〕 歯牙春色(しがしゅんしょく)ほがらかに大笑いすること超難関〔その25〕 親の奥歯で噛む子は他人が前歯で噛む親がかわいがりすぎて必要な時にしからない子は、他人からひどくしかられる〔その26〕 親の脛噛じる子の歯の白さ親のおかげで生活できる子にかぎって、身なりを小ぎれいに飾り、遊び暮らす例が多い〔その27〕 柿は歯の毒腹薬柿を食べるとそのシブで歯は汚れるが、腹には薬であること〔その28〕 切歯扼腕(せっしやくわん)歯をくいしばってくやしがること〔その29〕 象は歯ありてもってその身を焼かる象は象牙があるために殺される。持っている宝が身を滅ぼす〔その30〕 唇歯輔車(しんしほしゃ)「輔」はほお骨、「車」は歯ぐき。相互の利害が密接で、一方が亡びれば他方も立ちゆかないような関係のたとえ面白いですね!こんなにたくさん、歯にまつわることわざがあるみたいです。皆さんはいくつご存知でしたか?私は3、4つくらいでした(´・ω・`)笑 みんなが知らないことわざを知っておくと、なんだか得した気持ちになりますね!是非ご家族や、友人にちょっとしたネタとして話してみてください^^DH 渋谷 葵
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妊娠中に虫歯になるのはなぜか。
「妊娠すると赤ちゃんにカルシウムを取られるから虫歯になる?」という話を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、これは、いわゆる都市伝説のようです。一見科学的に聞こえ、ありそうな話ですが、一度作られたカルシウムや、その他の成分が、母親の歯から溶け出ていくことはありません。つわりの影響で歯磨きがおろそかになったり、嗜好が変化することでむし歯が急に悪化することはあるようです。そのことがこの都市伝説を生むきっかけになったみたいです。また、妊娠中はホルモンバランスの変化などにより、『妊娠性歯肉炎』という歯茎の炎症や、『妊娠性エプーリス』という歯茎のできものができることがあります。ただ、赤ちゃんの骨はもちろん、歯の芽とも言うべきものが作られる時期なので、妊娠中もバランスのとれた食事を心がけ、良質なタンパク質やカルシウムを十分とらなければいけません。食べたカルシウムは、胎盤経由で赤ちゃんに届けられます。妊娠中は、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。では妊娠中は、どのような影響を受けるのでしょうか?①女性ホルモンによる影響妊娠中は血液中の女性ホルモン(エストロゲンとブロゲステロン)が増加します。特にエストロゲンという女性ホルモンは、ある特定の歯周病菌の増殖を促進し、歯肉を作る細胞を標的にすると言われています。また、プロゲステロンは炎症の素であるプロスタグランジンを刺激することにより、妊娠性歯肉炎が起きやすくなるのです。②つわりによる影響妊娠初期はつわりが起こります。つわりがひどい時は、歯磨き粉のにおいに拒否反応が出ます。また、口に歯ブラシを入れることさえ嫌悪感を感じる人もいると思います。その場合、十分な口腔ケアが出来ていないため、行内の歯周病菌が増殖し、歯周病にかかりやすくなります。また、唾液の分泌が減り、口内が酸性に傾くことで、虫歯もできやすくなります。③食事や間食の回数が増え、不規則になる妊娠によって、嗜好の変化がおこり歯に良くない食べ物ばかり好んで食べるようになったり、食べつわりの影響で長時間にわたって少しづつしか食べ物を食べれなくなったりと変化します。そのことが原因で、歯周病や虫歯が進行する危険性が高くなってしまいます。 歯磨きのポイント!!●体調の良い時間に磨く歯磨きは食後・就寝前が効果的です。つわりでつらい時期は手早く磨きましょう。歯磨き粉が無理?ってあった場合は塩で磨くとすっきりしますよ。●小さめの歯ブラシで磨く大きな歯ブラシで奥歯を磨くと、喉の奥を刺激し、吐き気をもよおします。小さめの歯ブラシで小刻みに動かして磨くと良いですよ。●においのきつい歯磨き粉は使わない。●キシリトールガムは虫歯予防効果が高まります。キシリトールには、歯に汚れをつきにくくする効果があります。いかがでしたでしょうか?少しでも参考になれば良いです^^DH 冨永 葵
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口臭にはどんな種類があるの?
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。皆さんは自分の口臭が気になるほうですか?また人の口臭で不快な気分になったことはありますでしょうか?できれば避けたい口臭。一口に口臭といっても様々なにおいと原因があります。今回は口臭の種類について説明していきます。1 食べ物、飲み物、嗜好品による口臭普段、食事をするだけで口臭は常に発生しています。食べ物には『いいにおい』と『不快なにおい』がありますが、柑橘類などは万人受けするにおいのため、口臭とは言えないでしょう。食品の中でもニンニク、ニラなどは強いにおいが発生します。またタバコ臭、アルコール臭も生理的に受け付けないにおいの一つです。コーヒーのにおいも人によっては不快な口臭となります。納豆などの発酵食品も普段食べなれない人にとっては不快な口臭でしょう。2 病気による口臭虫歯や歯周病になると強い口臭が発生します。虫歯の場合は、穴が開いたところに食べかすが詰まり、その食べ物が月日とともに腐っていくため発酵臭が出ます。さらに虫歯の原因菌自体が毒素とともに強烈な臭気を発生させます。歯周病の場合も歯ぐきが膿んで、膿とともに臭気が出ます。歯周病の原因菌も虫歯菌と同じように毒素とともに悪臭を放ちます。病気による口臭は口の中以外にもあります。蓄膿症になると頬の骨の中の空洞に膿が充満し、そのにおいが発生します。風邪をひいたりすると、のどの奥に玉状の腫れができて、そこからも強烈な悪臭が発生します。胃腸炎、胃潰瘍になるとやはり口臭が発生します。3 生理的に発生する口臭口の中には誰でも常にさまざまな細菌が存在します。通常は特に問題ないレベルでも唾液が少なくなった時に臭気が多くなります。起床時、空腹時、緊張時、副作用で唾液の分泌量を抑えてしまう薬の服用時などで注意が必要です。鼻炎薬などの市販の風邪薬は鼻水が出るのを抑えるだけでなく、唾液の分泌も少なくしてしまいます。そのようなときは口臭が強くなりやすいです。4 精神的に感じる口臭特に問題になる口臭はないが、口臭が気になってしまう場合口臭は誰にでもありゼロにはできません。しかし感じ取れるにおいではないにも関わらず精神的に臭うと感じたり、ほんの僅かなにおいでもとても気になったりする人がいます。このような場合、ストレスなどで一時的なことであれば、そのうち気にならなくなるでしょう。ただ、何年も歯垢・歯石も取って胃腸の病気もなく誰にも口臭を指摘されないにもかかわらず、自分だけがすごく気になる場合は心療内科を受診したほうが問題が解決されるかもしれません。以上のように、口臭の元は主に飲食物と細菌によるものになります。飲食物による口臭は一時的なものですが、虫歯で穴がありたり歯周病で歯周ポケットが深いとそこにいつまでも残ってしまいます。また細菌による口臭はとても強い悪臭のため、病気(虫歯・歯周病・風邪・胃腸など)を速やかに治療しましょう。それと意外に忘れがちなのが、舌の表面の細菌から発生する臭気です。舌の表面の白いものはただの汚れではなく、舌苔と呼ばれる細菌のコロニーです。これをしっかりと落とすことで口臭が改善するかもしれません。ただし舌を磨くときは歯ブラシだと舌の表面にある味を感じ取れる味蕾という部分を傷つけてしまうため、薬局で販売している舌磨きを使用するほうが安全です。
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歯磨きに関する豆知識
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。お口の健康を守る最も基本的なことは、なんといっても『歯磨き』です。今回は、現代生活に欠かせない『歯磨き』に関する常識や、今まで誤解されていたことなどを説明いたします。口の中のトラブルで最も多いのは、『虫歯』と『歯周病』です。この『虫歯』と『歯周病』を防ぐには、毎日の歯磨きが欠かせません。砂糖や炭水化物の多い現代人の食生活では、歯を磨かかないとあっという間に虫歯になってしまいます。中には、「私は歯磨きをしなくても虫歯になったことがない」という人がいるかもしれません。しかしそのような人はたいてい50歳を過ぎたあたりから、急速に重度の歯周病になっていく場合が多いです。虫歯になりにくい人は歯自体が硬くて虫歯になりにくくても、歯を磨かないことで歯垢歯石が沈着していきます。そして徐々に歯を支えている歯ぐきや骨が溶けていき、最後は歯が抜けてしまうのです。歯が抜けた後は入れ歯になってしまいますので、生活の質が大幅に低下します。1 歯磨きの目的についてところで、なぜ歯を磨かないといけないのでしょうか?つい数十年前まで、毎日定期的に歯を磨く習慣はありませんでした。もちろん生物で習慣的に歯を磨くのは人間だけです。私たちが歯を磨く理由の一つは、口の中をきれいにするためです。社会生活を営む上で食べかすだらけだったりひどい口臭があれば、相手に不快な思いをさせてしまいます。歯を磨く第二の理由は、食べかすや歯垢を取り除き虫歯や歯周病を予防することです。ちなみに歯垢とは食べかすではなく細菌の塊まりです。この歯垢がカルシウムと結合して、3か月ぐらいすると歯ブラシでは取れない歯石となり、歯周病が進んでしまうのです。歯周病が進むと全身の病気、心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、糖尿病などに大きくかかわることが分かっています。そのほかにも歯ブラシは、『着色を取る』、『いい香りの息にする』、『歯や歯ぐきを強化する』、『歯を白くする』など様々な目的があります。2 歯磨きはいつすればいい?今までは「1日3回、食べたら3分以内に3分以上」歯を磨くというのが常識でした。しかしこの常識はすでに古く、間違ったものでした!現在、歯磨きは様々なデータから以下のようにするのがいいとされています。・食べたら最低30分たってからから磨く・夜寝る前と朝食べる前に磨く・1日に何度も、また長時間磨くと歯や歯ぐきを傷つけてしまうので悪影響食後すぐではなく、30分以上たってから磨くというのはびっくりですよね!しかしこれには正しい理由があります。食後の口の中は酸性になっていることが多いです。そのような状況で歯を磨くと、酸で歯を溶かしてしまうのです!そこで食べ終わてから30分ぐらいしてから磨くと、口の中は中性に戻っているので安全に歯垢を取り除くことができるのです。就寝前と朝食前に歯を磨く理由ですが、寝ているときは唾液の分泌量が低下します。そして口が開いた状態になることが多く、そうすると口の中が乾燥してしまいます。そうすると、唾液による口の中の自浄効果がなくなり大量の細菌が発生するのです。それを防止したり取り除くために、就寝前と起床後すぐに磨くほうがいいのです。また、寝ているときに大量発生した細菌(歯垢)は、朝食時に食べ物と一緒に飲み込まれさまざまな病気の原因になることが分かっています。3 歯磨きは何回すればいい?歯磨きはできれば、起床後、就寝前、食後30分後がいいのですがなかなか難しいと思います。ただ、歯磨きのポイントは回数ではありません。どんなに回数を増やしても、歯ブラシを歯に正しく当てて歯垢を取り除けてないとそこから虫歯や歯周病が発生してしまうからです。そのためには一度定期検診で、お口の衛生管理のプロである歯科衛生士によるブラッシング指導を受けてみましょう。また、歯ブラシだけでは、どうしても届かない場所があるので、定期検診ではそのような場所も専用の器具でしっかりきれいにしていきます。歯垢が歯ブラシでは取れない硬い歯石になってしまう、3ヶ月ごとの定期検診をお勧めします。正しい歯磨きと定期検診で、お口の健康を維持していきましょう!