谷村歯科医院ブログ
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歯ブラシの歴史について
みなさんこんにちは。薬局や百貨店には、口腔ケア商品がたくさん売っていますね。現代のような歯ブラシは、いつ頃どのように誕生したのか気になりますね。 いまのような形態をした歯ブラシが出現したのは、1953年に中国で959年ころの墓葬の出土品のなかから発見された2本の歯ブラシが最古と言われているそうです。 中国においてはすでにこのころには歯ブラシが使用されていたのではないかといわれています。 日本における歯ブラシの製造や販売は明治になって始まったといわれていますが、いつ、どのようにしてつくられたかははっきりしていません。 日本ブラシ業界史によると、明治維新後1874〜1875年頃(明治7〜8年)の日本に西洋文化が積極的に導入され、政府が鎮台用として、衣服用、軍器用、馬匹用など5種類を1組とした木ブラシの製作を大阪の商人(大阪盛業会社)に促したのがブラシ製造のはじまりであるそうです。このときの製作見本として政府が提示したブラシは、フランス製のものであったと伝えられています。 最初のブラシは、生活様式の違いからあまり実用品としての価値はみとめられてなかったそうですが、日常生活の洋式化が進むにつれて、ブラシが生活の必需品となり徐々に脚光を浴びるようになりました。 そして明治20年頃にはブラシ製造を専業とする業者も現れ、大阪市内に3〜4業者を数えるようになったそうです。 歯ブラシという名前がついたのは、大正3年にライオンが発売した『ばんざいはぶらし』が最初で、その後はシンプルに『歯ブラシ』となったそうです。 初期のブラシは、柄が竹、鯨の鬚、水牛の角からなり、植毛は牛や馬の毛で作られていました。 植毛に国内で豚毛を使うようになったのは、関東大震災後で、それまで使われていた牛や馬の毛が不足したことから、その代わりにつかわれるようになったそうです。 歯ブラシが一般的に普及し始めたほ明治20年代の前半ころと考えられています。 そして、清掃用具として完全に位置づけられたのは、その後半からと考えられています。 歯ブラシ生産の本格的な機械化、材料などの盛んな研究開発は戦後にあるといっても過言ではないそうです。 そして、生産する側にとってなによりも大量に生産することができる樹脂とナイロンの出現は画期的であったようです。 樹脂とナイロンの歯ブラシが出回るようになったのは、1951年(昭和26年)頃の話です。 最初の樹脂は尿素樹脂で、セルロイドなどと異なり、牛骨に近く、熱に強いことが重視されたようです。 そして、樹脂やナイロン毛も、よりよいものへと改良されたのです。 このようにして、現在の日本の歯ブラシは、明治、大正、昭和、平成、令和へと時代と共に進んでいるのです。 歯ブラシにも歴史があるんですね。 歯科衛生士 大久保
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乳歯の虫歯
みなさんこんにちは、だんだん気温が上がって来ましたね、水分をたくさんとって体調に気をつけましょう‼︎今日は乳歯の虫歯と予防方法を調べたのでご紹介していきます。 《虫歯ってどうやってなるの⁇》皆さんはどうやって虫歯ができるか知っていますか?お口の中には常に何億もの細菌がいます。そこへ食べ物が入ると虫歯菌の原因である『ミュータンス菌』が食べ物の糖分を餌にして『プラーク』という細菌の塊をつくります。プラークは別名『歯垢』ともいい、白色ややや黄色みのある色をしています。 これは粘性があるため強くうがいをしただけでは取ることができません。プラークは薄い膜を作りさらに細菌を増やしていきます。 この時の薄い膜は歯ブラシだけでは落とすことができません!そして、プラークは酸を出し歯を溶かしていきます。これが虫歯ができるまでの流れです。途中、歯も再石灰化と言って自己再生しますが追いつかないと虫歯になり穴が開き痛みが出て来てしまいます。 《乳歯は虫歯になりやすいの⁇》結論は、永久歯に比べ乳歯は虫歯になりやすい‼︎です。なぜ虫歯になりやすいのかと言うと、大きさを比べると永久歯より遥かに小さいです。そのため1番硬いエナメル質やその下の象牙質は永久歯に比べると半分の薄さになるからです。大人より虫歯の進行が早いです。そして先程お話しした再石灰化も弱いため虫歯になりやすいんですね。更に大人に比べてきちんと歯ブラシができるわけではないので虫歯になりやすいです。 《おやつ(間食)について》お子さんについ、ジュースを少しだけ…。お菓子を少しだけ…。与えていませんか?虫歯は量の問題ではなく時間が大切です。ジュースを飲んだあとお菓子を少しあげていてもお口の中には常にプラークの餌である糖分が停滞しています。そのため常にお口の中が酸性になり虫歯になりやすくなってしまいます。さらにずっとお口の中にあるキャンディーなども虫歯菌にとってすごく好都合な環境になってしまうので注意しましょう。どうしても歯磨きをできない環境であれば甘いものを食べた後にお水でうがいをしたりお茶を飲みましょう!(砂糖不使用なもの)ちなみに!これは大人のお口の中でも同じです。ながら食べやダラダラ食べはやめましょう。 《乳歯の虫歯を予防するには⁇》おうちでの歯ブラシはもちろんですが、この時にフッ素入りの歯磨き粉を使うとより虫歯を予防することができます。フッ素とは、歯の再石灰化を促進させるものです。歯の抵抗力がつきます。 しかし塗ったからと言って虫歯にならないわけではないので注意しましょう!歯磨き粉に入っているフッ素の濃度と歯科医院で使われているフッ素は濃度が違います。 歯科医院で使われているものの方が濃度が高いです。 定期的に濃い濃度のものを塗ると虫歯をより防ぐことができるので、定期的に歯科医院での塗布をおすすめします。 さらに、子供用のフロスを併用することです。 歯と歯の間にはプラークが溜まりやすいのでぜひ使ってみてください。 フロスは子供自身が行うと危ないことがあるので保護者の方がやるか目を離さないようにして下さい。フロスのやり方がわからない時はスタッフにお気軽に聞いて下さいね。 暑くなって来てスポーツドリンクを飲むことが多くなると思います!スポーツドリンクの中にも砂糖がたくさん入っているので虫歯になりやすいので気をつけて下さいね。 歯科衛生士 関
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虫歯の進行度について
みなさんこんにちは少しずつ雨の日が増えジメジメしていますね。今日は虫歯についてご説明します。虫歯はどのように進行していくか皆さん知っていますか? 虫歯にはCO〜C4と進行度を表すものがあります。歯科医院ではカリエス(caries)ともよびます。 CO(シーオー)これは初期虫歯の状態をいいます。この時の歯は穴が空いていたりとても痛むと言うわけではなく少し白く濁ったような色をしています。 この状態は削って処置をしないことが多くフッ素を塗り再石灰化という自然治癒を待ちます。そのため経過観察になります。 一見分かりにくいので是非早期発見のためにも歯医者さんで診てもらいましょう! C1この状態は歯の表面の1番硬いエナメル質の虫歯です。この時は自覚症状があまりありません。奥歯の溝が少し黒くなっている程度です。この時にフッ素を塗っても自然治癒は期待できません。 C2さらに進行していくとエナメル質の下にある象牙質という柔らかい部位に虫歯が進行している状態をいいます。エナメル質に比べ象牙質はかなり柔らかいので一気に進行してしまうことがあります。この状態は冷たいものが染みたり、少しズキッと痛むことがあります。 当院では金属の詰め物を作り再発しないように治療していきます。 C3これは神経まで進行している虫歯になります。神経まで到達しているのでかなり痛みが強かったり常にズキズキと痛むことがあります。この状態の虫歯は神経を取り根っこの治療をして全て被せる処置になってきます。虫歯といっても細菌が感染している状態なので根っこの中の細菌をきれいにお掃除することが大切です。 C4これが最も大きな虫歯です。虫歯により噛むところが全てなくなってしまい根っこのみの状態です。 この時とても痛そうに聞こえると思いますが神経が腐っているのでもう痛みはありません。 この状態では歯を治療することは、ほぼ難しく抜歯になってしまいます。抜歯のあとはインプラント、入れ歯、ブリッジなどの治療になるのでご質問があればお気軽に先生やスタッフにお声がけください。 虫歯と言ってもCO以外自然治癒は不可能な病気です生活習慣やお手入れの方法によって一気に進行してしまうものです。早期発見がとても大切ですね♪ちなみに実は虫歯は噛むところの他に歯と歯の間も虫歯になるんです。 しかし歯ブラシだけでは歯と歯の間は絶対に汚れを落とすことはできません。 そこでフロスを使ってみてください!モノが挟まった時だけでなく通常の時に使うとプラークと呼ばれる細菌の塊で虫歯の元がたくさん取れるとおもいます。他にもワンタフトブラシや洗口液フッ素入り歯磨き粉など使って虫歯にならないように気をつけましょう! 歯科衛生士 関
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歯ブラシ以外の口腔ケアについて
こんにちは。最近は天気があまり良くないですね。梅雨の時期になりましたね。 みなさんは、歯磨きをする時にはデンタルフロスや歯間ブラシなど、歯ブラシ以外になにか使っていますか? 歯ブラシのみで口腔内のプラークを全部取り除くことは、難しいのです。 歯と歯が隣り合わせている隣接部などには、歯ブラシ以外の清掃用具を使うのをオススメします。 デンタルフロスとは、ナイロン製の糸でできていて、ワックスがついているタイプと、ワックスが付いていないタイプがあります。 デンタルフロスの繊維が帯状のものやスポンジ状のものがあり、一般的には白い糸ですが、黒色の糸でプラークを見えやすくしたものや、水色のミントのフレーバーのものもあります。歯と歯の間や、歯列不正になっているところ、ブリッジの被せものがはいっていて、歯がないダミーの歯になっているところの清掃に適しています。 小児でも乳歯列が完成し空隙が認められない場合には、デンタルフロスによる清掃も必要になります。特に、3歳〜4歳児は乳臼歯の歯と歯の間の虫歯が発生しやすいです。保護者の方による仕上げ磨きとデンタルフロスが効果的です。 デンタルフロスを使う時、歯と歯の間を勢いよく通過させると、歯肉を傷つけてしまうこともありますので、小児はもちろんですが、大人の方も気をつける必要があります。 ワックスがついてないタイプは、繊維が広がり歯面に密着するので清掃効率はよいですが、歯と歯の間の隙間がせまいところや歯石がある所に使用すると切れることがありますので気をつけてください。ワックスがついているタイプは、繊維にワックスが着いているので歯と歯の間にデンタルフロスを通しやすく、ワックスが付いていないタイプよりも強度があります。 ブリッジの被せものがはいっていて、ダミーの歯になっているところと歯肉の間の清掃には、スーパーフロスというものがおすすめです。 スーパーフロスとは、デンタルフロスにスポンジがついているものです。 薬局などに販売していますので、是非見てくださいね。 歯と歯の間の隙間が大きい方には、歯間ブラシがおすすめです。 歯間ブラシは、ナイロンの毛をワイヤーで放射状に止めた小さなブラシです。 歯間ブラシの持つところのホルダーは、ストレート型やアングル型に分類されています。 ブラシのみを交換するタイプと、ホルダー一体型になっているタイプがあります。自分が使いやすいものを選んでくださいね。 歯間ブラシのサイズは、4S〜LLの6段階あります。 使うサイズを間違えてしまうと、歯肉を傷つけてしまったり、歯肉退縮の原因になってしまいます。 もしも自分で歯間ブラシのサイズが分からない方は、歯科医院で歯科医師または歯科衛生士に聞いてみてください。 デンタルフロスも歯間ブラシも、正しい使い方で使用するとお口の中を綺麗に保つことができます。 定期検診で、どこに磨き残しが多いのか、どのように磨いたら綺麗に磨けるのか、聞いてみてくださいね! 歯科衛生士 大久保
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いろんな動物の歯について
みなさんこんにちは、最近は気温も上がってきましたね。今日はいろんな動物の口の中について調べてみました。ちなみに人には何本の歯があるか知っていますか⁇ 大人は28〜32本です。(親知らずが元からなかったり骨の中に埋まっていることもあるので個人差があります。)子供の歯(乳歯)は全部で20本あり永久歯へ生え変わります。 《犬》犬も人と同じように乳歯から永久歯へと生え変わります。 乳歯は28本もあり永久歯はなんと42本もあります。犬の歯は人と違って犬歯がとても大きく鋭いです。 これは、狙った獲物を離さないためにがっちりと噛み付くためにあります。みなさんは犬は虫歯になると思いますか⁇実は犬も虫歯や歯周病になります。 人に比べて虫歯になりにくく歯周病になりやすいという特徴があります。 もちろん歯石も付きます。人と同じように定期的なチェックが必要のようですね。 《猫》猫の永久歯は全部で30本もあります。乳歯から永久歯へ生え変わります、ちなみに乳歯は26本だそうです。犬と同じように犬歯がとても鋭く尖っているのが特徴です。 これは野生で獲物を逃さないように食い込ませて捕らえ、肉を引きちぎるときに使います。猫も歯周病になります。お口の中をチェックし歯石がついていれば病院に相談する必要があります。 《うさぎ》うさぎの歯は全部で28本と人と同じくらい歯があります。そして、うさぎも乳歯から永久歯へと生え変わるようです。うさぎの歯は“常生歯”と言って常に伸び続けます。 どれくらいの速度で伸びるかというと月に約1cmも伸びています。うさぎは食物繊維が多い草を餌にしますが、草を食べることにより擦り減りバランスが取れるという仕組みです。餌が柔らかいものだと歯が伸びすぎてしまいます。犬や猫、人と違いうさぎには犬歯がありません。 犬歯は獲物を捕らえる動物にありますが、うさぎは草食動物なので犬歯がないんですね。 《サメ》みなさんはサメの歯が何本か知っていますか?また見たことはありすか?実はサメの歯は種類にもよりますが200本もあるようです。そして大きな特徴はサメの歯は使い捨てのように抜けたら次々に歯が生えてきます。そして生涯で使う歯はなんと5万本もあるようです。人は歯が抜けないように歯ブラシや定期検診をしますが、サメはベルトコンベアーのように生えてくるので羨ましいですね。 《カタツムリ》かたつむりの口の中には”歯舌”とよばれる舌に約一万〜二万本もの歯がついていて、噛み砕いて食べず削って食べています。 そしてサメと同じように歯がボロボロになると生え変わり何度も生えてきます。更にカタツムリは草だけではなく野菜や果物などの硬いものでも難なく食べれます。他にタニシも歯舌を持っています これから梅雨の時期になりますね‼︎カタツムリを見かけたら是非観察してみてください。 歯科衛生士 関
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クリーニング・ホワイトニング
こんにちは(^^)日中は暖かい日が続いていますが、日が落ちるとまだ肌寒いですね。 寒暖差に気を付けて過ごす日々ですね。 今回は、『クリーニング』 と 『ホワイトニング』 について少しだけ。 ○クリーニング 歯の 『クリーニング』 は、歯科医院で行われる歯垢・歯石除去や着色を落としたりする口内ケアのことです。 毎日、ブラッシングを丁寧に行っていてもそれだけでは全ての汚れを落とすことはできません。 クリーニングは専門の機器や技術を用いて行われるので、毎日のブラッシングでは落としきれない汚れ、歯垢、歯石の原因などを取り除くことができます。 クリーニングでタバコやワイン、コーヒーといった飲食物による色素の沈着を落とすことができます。 ただし、クリーニングにホワイトニング効果はありません。 あくまでも、歯本来の色を取り戻すものです。 歯をさらに白くするためにはホワイトニングを行う必要があります。 クリーニングには基本的にデメリットはありませんが、クリーニング直後はステインが付着しやすいので要注意です。 なので、クリーニングが終わってから半日ぐらいはワインやコーヒーなど着色しやすい飲食物を避けることが大切です。 また、1度だけのクリーニングでは歯の色を取り戻したり、口臭を改善・予防したりするのは難しいので、定期的にクリーニングを行うことをおすすめします。 なおクリーニングは、できるだけ本来の歯の色になるようにしていくものなので、ホワイトニングの効果はありません。 ホワイトニングは、見た目を美しくすることを目的として行われるもので、クリーニングは口内環境を整えて歯の健康を維持することが目的のものです。 クリーニングとホワイトニングとでは、治療の目的や内容が違うので気を付けましょう。 歯茎が健康な状態であれば、クリーニングでの痛みや出血は基本的にありません。 ただし、歯茎の状態があまり良くない場合は痛みを感じる場合があるので歯科医師や歯科衛生士と相談しながらクリーニングを行いましょう。 クリーニングを行う間隔の目安は3ヶ月に1回です。 歯磨きが正しく行えていない場合は歯垢や歯石が付着しやすいので、短い期間で行う必要がある場合があります。 具体的な期間については、クリーニングを行う歯科医院で聞いて見てください。 ○ホワイトニング 『ホワイトニング』 とは、黄ばんだ歯を漂白し、白くて美しい歯に仕上げることです。 人の歯は、外側からエナメル質・象牙質・神経の3層構造になっていますが、このうち象牙質は黄みがかった色をしています。 日本人は1番外側のエナメル質が薄いため、黄ばみがかった象牙質が透けやすいのです。 年齢を重ねるとエナメル質はさらに薄くなっていく一方で象牙質は厚みを増していくので、黄色くなった象牙質が透けることで、歯の黄ばみはどんどん強くなっていきます。 こうなると歯の表面の着色を取り除くクリーニングだけでは歯は白くなりません。 黄色くなってしまった歯を白くするには、歯の内部を漂白する 『ホワイトニング』 が必要になります。 一般的にホームホワイトニングの場合は約1年、オフィスホワイトニングの場合は3ヶ月~6ヶ月と言われていますが、やはり個人差があります。 毎日の歯磨きの回数や時間、食事や喫煙の習慣など、ホワイトニング後のケアにより効果の持続期間は違ってきます。 また、歯科医院での歯石取りやクリーニングなどを行っている場合は、ホワイトニングの効果が長持ちしやすくなります。 歯科医院によって扱っているホワイトニングが違うので気になる方はお気軽にお聞きください。 歯科アシスタント 松本
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歯の痛みのメカニズム
こんにちは。歯科医師の鈴木です。 今回は、『歯が痛むメカニズム』 についてお話させて頂きます。 下の図は歯の断面図と組織図です。 歯は硬いエナメル質に囲まれて、その内側は象牙質、更にその内側には神経や血管が混ざった歯髄で構成されています。 また、歯を支えている骨と歯の間には歯根膜といわれる繊維があり、歯が直接骨とくっついているのではなく、この歯根膜という繊維を介して歯の根が骨と付いています。 エナメル質は、硬い組織です。 このエナメル質には、神経はありません。 だから、歯は硬い組織で熱い物や冷たい物、硬い物でも食事が出来ます。しかしエナメル質以外には全て神経の末端があります。つまり、神経の末端があるのは、象牙質、歯の中の血管や神経(歯髄)、歯根膜や歯茎です。ここに細菌が感染したり傷ついたりする(侵害刺激)と、神経の末端は脳に、『痛み』として伝わります。その神経の末端のことを自由神経終末といいます。 この自由神経終末が痛みを受ける受容器で侵害受容器です。 下の図は刺激が加わると脳に痛みとして伝わる図を示しています。 痛み刺激は自由神経終末から背中の脊椎に伝わり、最後は脳の大脳辺縁系で感知され、脳で初めて 「痛い!」と感じます。 痛みを伝える神経自由神経終末には、2種類の神経線維があります。 ①Aδ繊維 鋭く早い痛みを伝えています。 この痛みは一過性のもの、ズキンとくる痛みの種類です。食事の際でも繰り返し噛むと、ズキンズキンと連続した痛みになります。 ②C繊維 鈍く遅い痛みを伝えています。じわじわと痛むという種類の痛みです。 よく歯の痛みで、『ズキン』ときて、あとから『じわーっ』とくる痛みを感じたご経験がある方もいらっしゃると思いますが、それは一番最初Aδ繊維により脳へ痛みが伝わり、その後遅れてC繊維によりじわじわといった違う痛みの種類が脳へと伝わっているというメカニズムなのです。 象牙質の痛み 象牙質には、Aδ繊維が多くあり鋭い痛みとして脳に伝わっています。 歯の中の神経と血管(歯髄) 歯髄にはC繊維が多くあり、じわじわとした痛みとして脳に伝わっています。 この歯髄は硬い歯の中にあるためとても閉鎖的であり、この歯髄のC繊維は極めて敏感である特徴があります。 歯根膜の痛み ここにはAδ繊維とC繊維両方が介在して早い痛みと遅い痛みを複雑に伝えて、また両方が誘発しあい、患者様にはとても辛い痛みとなっています。ここの痛みは歯を噛み合わせたり、叩いたりすると感じる鋭いAδ繊維の痛みと、ここの歯根膜に病気が伝わるとじわじわと感じるC繊維の痛みがあります。 このように末端の神経には2種類あり、歯の痛みがズキンときたり、じわじわと遅く感じたりします。私たち歯科医師はこのような痛みのメカニズムを考えながら、日々どこが痛みの原因なのかをレントゲン写真や、お口の中を拝見して様々な病気の様子から原因を突き止めています。歯の痛みのメカニズムと照らし合わせながら、その痛みの原因は歯であるのかそれとも歯ではないのかなど、全身の状態も考えながら診察していきます。 なお、歯が原因ではないのに歯が痛くなるお話は以前のブログに記載させて頂いていますので参考にされて頂けると幸いです。 『非歯原性疼痛』について 歯科医師 鈴木孝美
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ホワイトニングについて
みなさんこんにちは! 3月に入り少しずつ暖かい日が増えてきましたね(´∀`) 春になると花粉が飛んで辛い方も多いのではないでしょうか。より一層マスクがかかせないですね! さて、今回のテーマは歯を白くする 『ホワイトニング』についてお話していこうと思います。 まず歯のホワイトニングとは、専用の薬剤を使用して歯を白くする施術のことです。よく間違われてしまうのは、ホワイトニング=クリーニングと思われている方も多いのではないでしょうか?クリーニングは歯の表面を機械的に磨いてお茶やコーヒー、タバコといったステインを除去するという処置になります。 例えば普段からよくお茶やコーヒーを飲んでいる方は歯の表面に着色が付きます。そのような場合、表面の汚れを機械的にクリーニングをして落ちる方はホワイトニングは必要ないかもしれません。 クリーニングを行っても落ちきらない歯の着色や、元々の歯の黄色味が気になる方はホワイトニングを検討された方が良いかと思います! ・ホワイトニングの種類について ホワイトニングには大きく分けてオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類があります! まずこの2種類についてご説明していきます。 ①オフィスホワイトニングとは オフィスホワイトニングでは歯科医院専用の薬剤を塗布し特殊な光を当て白くします。1度の施術白くすることができるため効果を実感しやすいのが特徴です。また毎日のセルフケア(ホームホワイトニング)が面倒という方にもおすすめです!しかしデメリットとしてその後の食生活などで後戻りがしやすいので、半年から1年ごとに繰り返し行う必要があります。また個人差はありますが、知覚過敏のような「歯がしみる症状」が出る場合がありますが、通常は数日でおさまります。 "当院のオフィスホワイトニング" 当院のオフィスホワイトニングの特徴として施術中の歯茎のピリ付き感やしみるといった症状が比較的少なく施術を受けて頂けるのが特徴です!! 1度受けて頂くだけでも、ワントーンお色が明るくなるので笑った時などの雰囲気が一気に明るくなりますのでおすすめです。是非気になる方はお声がけ下さい! ②ホームホワイトニングとは ホームホワイトニングは、歯医者さんにて型取りをしそれを元にして作ったマウスピースと専用の薬剤を使って自宅で行うホワイトニングです。 歯医者さんで行うオフィスホワイトニングよりも濃度の低い薬剤を使用するため、時間をかけて少しずつ歯を白くしていくのが特徴です。歯の内部まで時間をかけて白くするため効果が長持ちしやすいのがメリットですが、効果の実感に時間がかかるのと毎日行わなければいけないためそれが苦になってしまうという方にはそれがデメリットになってしまうかもしれません。 ・ホワイトニングでは白くならない歯について ホワイトニングしても白くできない歯がありますのでそれについて説明します! 次の歯においてはホワイトニングしても白くできないため注意が必要です。 ①神経を失った歯 神経を失った歯は栄養が届かず、黒く変色してしまいます。この場合ホワイトニングをしてもあまり効果が期待出来ません。 ②形成不全の歯 遺伝などによって歯の表面や歯の内部に形成不全が生じていることがあり、その場合に歯が変色するケースがあります。 濃く変色しているとホワイトニングをしてもほとんど白くなりません。 ③人工物 詰め物、被せ物、インプラント、入れ歯などが当てはまりますがこれらはいずれも人工物であり、天然の歯ではありません。なので薬剤を使用して白くするのは不可能です。 ・最後にホワイトニングをお考えの方へ! 同じホワイトニングの治療を行ったとしても、効果が出やすい方と出にくい方がいるため個人差があります。 もちろん回数を重ねれば効果は出てくると思いますが、回数がどの程度必要かどうかは目標の白さによって変わってきます。 また、自分自身では色の変化が分かりにくい事も多いので、当院では施術を受ける前と受けた後に写真を撮影し比較を行います!! 少しでもホワイトニングについて興味がある方、また今の自分の歯の色がどのくらいの明るさなのか気になる方は短時間で調べることも可能ですので気軽に私たちスタッフにお声がけ下さいね! DH池田
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子供の口の中の事故
みなさんこんにちは。2月はバレンタインデーがありますね!お菓子作ったり、お菓子貰ったりと甘いものを食べる機会が増える方は多いのではないでしょうか?美味しく甘いものを食べるためにも、毎日の歯磨きや、歯科医院での定期検診をしっかり受けましょうね。緊急事態宣言延長により、家族で過ごす時間も増えたのではないでしょうか?お正月のニュースでは、お餅を喉に詰まらせてしまうご高齢の方が報道されることがありますよね。喉に詰まらせてしまうものは、お餅だけではありません。そして、口の中の事故は、高齢者だけではなく、子供でも起こります。今回は、『子供ではどのような口の中の事故が起こりやすいですか?』 という質問にお答えしていきたいと思います!子供の口腔領域の事故としては、歯や口の外傷・誤飲・誤嚥・窒息事故があります。主として口腔外傷は、『歯の外傷』 と、『軟組織(口唇、歯肉、舌、頬粘膜)の外傷』 に分けられますが、歯の外傷と軟組織の外傷が同時に発生することも少なくありません。誤飲、誤嚥、窒息事故は3歳未満の低年齢児に起こりやすく、重篤な症状に陥ったり、死亡事故に繋がることもあります。1 歯の外傷乳歯の外傷は、歩行が開始されてまだ運動機能が未熟な1歳〜2歳児に多く見られます。『上顎の乳切歯』 と言われる、上の歯の前歯に受傷します。転倒や、転落、衝突が原因になります。低年齢児は頭部の比率が大きいので重心が高く、歩行にもまだ慣れてないので、転倒しやすいのです。2 軟組織の外傷軟組織の外傷は、歯の外傷と同時に、口唇、歯肉、口腔粘膜などに裂傷や挫創として生じることがあります。箸やスプーン、フォークなどの鋭利な器具による口唇や舌、口腔粘膜の損傷は多いです。歯ブラシによる口腔外傷も1歳〜2歳児に多くなっていて、これらの外傷は食事中や歯磨き中に遊んでいたり、くわえたまま歩き回ることが原因となっています。先端が鋭利なもの以外の歯ブラシでも、勢いよく転んだりぶつかったりすると、頬粘膜や口蓋、咽頭に突き刺さるので気をつけましょう。歯ブラシをしているときは必ず座らせる、立ち歩き始めたら歯ブラシを中断させる、歯ブラシは子供の手が届かない所に保管するなど保護者の方の協力も、必要です。3 誤飲・誤嚥・窒息事故異物の誤飲、誤嚥、窒息事故は、手に触れたものや興味のある物何でも口に持っていく0歳〜1歳児に起こりやすいです。薬(錠剤)やタバコ、洗剤、化粧品、コイン、ボタン電池などがよく誤飲されてしまいます。おもちゃでも小さい部品などは取り出して飲み込んでしまうリスクがあります。異物の誤飲、誤嚥、窒息事故の予防については、子供の行動をコントロールすることは難しいため、環境の整備で対応する必要があります。子供がくちに入れると危険なもの(タバコ、化粧品、洗剤など)は、子供の手の届かない所に収納するか、床から1m以上高いところに置くのをオススメします。食べ物による窒息事故は、高齢者と、3歳以下の乳幼児に起こりやすく、異物の誤飲、誤嚥より頻度が高いといわれています。3歳以下の乳幼児では、まだ乳歯列完成前で咀嚼機能が充分に獲得されていないので、事故が起こりやすいです。餅や飴、ピーナッツは事故が起こりやすいことが知られていますが、他にもパン、ミニトマトなどの野菜、リンゴやブドウなどの果物、菓子類でも事故の報告が多くみられます。丸く詰まりやすいものは、飴、ピーナッツ、ミニトマト、ぶどう、団子類、キャンディーチーズ、枝豆などがあります。水分を吸ってくっつきやすいものは、パン、餅、菓子類のウエハース、ラムネ菓子、豆菓子などです。乳歯が生え揃わないと噛み砕きにくいものは、生のニンジン、リンゴ、こんにゃく、ソーセージ、かまぼこなどです。低年齢児では、乳歯の生え方や、噛む力に、合わせた食べ物をまわりの大人が確認してあたえるようにするのが大切です。噛みやすいように小さく切ったり、少量ずつ食べさせるようにしてみましょう。高齢者や低年齢児だけでなく、どの方もよく噛んでお食事はしましょうね。よく噛んで食べることで食べ過ぎ防止にもなります。DH大久保
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歯の神様について
みなさんこんにちは、2021年スタートしましたね!今年もよろしくお願いします。今回は歯の神様について調べてみました。日本各地に歯に纏わる神様がたくさんいるのを知っていますか?少しご紹介します!真田阿梅・大八の墓(宮城県)境内の中に真田幸村の娘(阿梅)のお墓があります。この石像は頬杖をついて瞑想してるポーズをしているので周りの人々が虫歯で痛い頬を押さえているように見えるため、"虫歯の仏" と呼んだそうです。味噌なめ地蔵(群馬県)群馬県天桂寺に味噌なめ地蔵が二体います。このお地蔵さんは口の周りに味噌がたくさんついています。病や歯痛の時にこのお地蔵さんに味噌を塗り祈願すると治ると言われています。なぜ味噌かというと、発熱や歯痛の時に味噌を塗ると熱冷ましの効果がある言われているからだそうです。歯形地蔵(京都府)このお地蔵さんはもともと、"逆さ川地蔵" とよばれていたそうです。なんで逆さ川地蔵から歯形地蔵になったかというと、昔川の近くに大工の夫婦が暮らしていたそうです。大工の夫はとても容姿がよく妻は他に取られるのではないかと不安になっていたそう。ある雨の日に夫が帰って来ず不安になり迎えに行くと、夫が若い女と相合い傘をしているのを目撃したそう。妻はとても怒り夫に噛みつこうとしました。夫は驚いて近くにあった逆さ川地蔵の陰に隠れました。妻は夫の肩に噛み付いたつもりが地蔵に噛み付いていたそう。妻の歯は地蔵に食い込み離れなくなり妻はそのまま亡くなったそう。そこにお坊さんが通り過ぎると噛み付いたまま亡くなりかわいそうということでお経を上げると妻は地蔵から離れることができたそうです。しかし地蔵の肩には妻が噛んだ"歯形"が、残ったそうです。その後逆さ川地蔵から歯形地蔵になったそうです。塗りこべ地蔵(京都府)伏見稲荷神社の一角に鎮座しているそうです。なぜ塗りこべ地蔵と呼ばれてるかというと、①昔土を塗った壁に安置されていたから②塗り込めという言葉が病を封じ込めるという意味に転じ病の痛み、歯痛を封じるご利益があると自然に塗りこべ地蔵と呼ばれるようになったそうです。歯神社(大阪府)この神社は大阪府梅田にあります。昔に近くの川が氾濫し梅田が水没しかけたことがありました。しかしこの神社の大きな石が"歯止め"したことから "歯止めの神様" と言われるようになったそうです。また、今でも撫で石という石を撫でてから歯痛の部分を撫でると痛みが和ぐとか...。また、海外でもアポロニアという聖人がいます。彼女は歯を全て抜かれるという拷問を受けて亡くなりました。そのため、彼女は歯に関する全ての守護聖人として崇敬されてきました。彼女の絵には抜歯するためのはさみが手に握られています。一部をご紹介しましたが日本だけでもたくさんの歯に関する神様がいました!是非皆さんも調べてみてくださいね。DH関