ソウルでセミナーとアジア最大のデンタルショーに参加

こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。

6月7日と8日に韓国のソウルで行われたセミナーに参加しに行って参りました。
このセミナーは、私が所属しています国際口腔インプラント学会(ISOI)が主催した歯科インプラントに関するセミナーになります。
今回はこのセミナーの他に、韓国のインプラントメーカーの本社見学とソウルデンタルショーの参加が目的でした。

実は私はこの学会が主催するソウルでのセミナーに1度参加したことがあります。
しかし調べてみると、前回の韓国でのセミナーが実はもう10年前ということでちょっとびっくりしましたね。

前回の韓国でのセミナーの様子はこちら

セミナーの場所は、最近新しい本社ビルに移転した韓国のインプラントメーカーの研修室で行われます。

『オステムインプラント』社という韓国のインプラントメーカーです。世界規模で展開している大企業です。

前回10年前の訪問時は江南地区に会社がありましたが、今は金浦空港からすぐの新しい商業地区に移転していました。しかも2棟の近未来的でモダンな自社ビルです。韓国パワーの勢いを感じます。

最初にオステムインプラント社の見学がありました。
映画館のようなプレゼンルームや撮影スタジオがあります。館内ツアーには韓国人スタッフと通訳の人が解説してくれます。

 

このビルでは1,000人以上のスタッフが働いていて、従業員と家族のための歯科診療室も完備してありました。
また研究室も見せていただけましたが機密情報のため、撮影はNGとのことでした。

 

このオステムインプラント社は、2023年時点でインプラントの販売本数が6年連続で世界1位だそうです。
世界にはドイツを始め、アメリカや中国など100種類以上のインプラントメーカーがあります。その中で販売本数世界一はすごいことです。
このオステムインプラントはとても魅力的ですが、アフターケアなどを考えて私は現在、国産メーカーの京セラのインプラントを使用しています。

 

見学会のあとインプラントのセミナーが始まりました。
講師の先生はソウル大学の教授の趙容錫先生です。
この先生の講義を聴くのは実は3回目になります。今回も膨大な枚数の資料とわかりやすい説明でとても勉強になりました。

韓国の正装を着て授与式が行われました。修了証の授与の際に写真を撮ってもらいましが、このユニフォームは韓国の大学の正装が元になっているそうです。講師の趙先生ですが10年前から変わってませんね。すごく精力的な活動されているので、とても若々しく見えます。

 

翌日はcoexというコンベンションセンターでソウル国際デンタルショー(SIDEX2024)が開催されていましたので参加しました。
10年前にcoexのそばのホテルに宿泊しましたが、その時は道路も建物も周りは工事中でした。しかし今回到着すると周りは新しいビルや幅の広い道路が整備されてとても近代的な地区に様変わりしていて驚きました。

このソウルデンタルショーはなんとアジアで最大規模のデンタルショーになります。
日本よりも規模が大きいと聞いてちょっと悔しかったです。

ちなみに世界最大のデンタルショーは2年に1度開催されるドイツのケルン国際デンタルショー(IDS)になります。次は来年3月に開催されますが、次回も参加を予定しています。もし次回のケルンデンタルショーに参加した際はまたご報告したいと思います。

いろいろと面白いものや最新の歯科機器が展示してありましたが、このロボット治療機には驚きました。歯の切削をロボットがしてくれます。将来歯科医は失業ですか?!
実はこの装置は治療のアシストとしてロボットがしてくれるとのことです。歯科医の代わりというわけではないみたいで安心しました。。。
とはいえAIが急激に発達してきたので、もしかしたら近い未来は歯の治療はAIとロボットで完璧に処置できるようになるかもしれません。

半日かけて会場をくまなく回りました。
会場はたしかに広いのですが、ケルンデンタルショーを知ってしまうとやや物足りなさがあります。
また、日本の大手歯科機器メーカーがほとんど展示していなかったのも複雑な気持ちでした。

ソウルデンタルショーは規模は確かにかなり大きいのですが、大企業は今回本社の見学したオステムインプラント社ぐらいで、他の韓国メーカーは小機器が中心みたいです。デンタルチェアーの展示もほとんどありませんでした。

歯科機器メーカーはまだまだ日本、ドイツ、アメリカの製品がメインですが、今後は高品質と低価格でコスパの良い韓国や中国の製品がメジャーになるかもしれません。それぐらい今回のソウルデンタルショーは活気に溢れていました。