歯並びはなぜ悪くなるのか?


歯並びはなぜ悪くなるのか?


きれいに並んでいる歯並びはいいですよね。しかし歯並びはいろいろな影響できれいに並ばないことが多いです。

今回はどのような影響が歯並びに関係してくるのか、また歯並びが悪いとどのようなことが起きるのか説明をしていきます。

◯歯並びは、歯の大きさ・あごの大きさが関係しています
これらには人種別に特徴があり、日本人はあごが小さい傾向があると言われています。

その他、成長過程での異常が原因になることもあります。
無意識にやってしまった癖が、だんだん歯並びを悪くしていってしまった可能性があります。

例えば、指しゃぶりや舌の先が日常的に自然と上下の歯の間についている癖の事である舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)、頬杖(ほおずえ)、口呼吸など子供の頃に癖づいた行動が歯並びに影響することがあります。

そのため、このような癖があるお子さんは保護者様が注意して改善するようにしましょう。

また、鼻がアレルギーなどでいつも詰まって口で呼吸している場合も唇を閉じる力が弱くなって前歯の歯並びが悪くなりやすいです。耳鼻咽喉科を受診して治療するようにしましょう。


現代人の食事は加工された柔らかい物が多く、そのため顎の発達が悪いと言われています。顎が小さいと歯が全部生え揃うスペースが無いため歯並びが悪くなってしまいます。

小さいうちから柔らかいものだけでなく、しっかりした食感の食べ物を取り入れるようにしましょう。


◯歯並びが悪いとどのような事が起こるのでしょうか?

悪い歯並びは、歯や口腔内に悪影響なだけでなく、あなたの身体の不調に関係しているかもしれません。


・虫歯になりやすくなる
・将来歯が抜けてしまう可能性が高くなる
・歯周病が進行しやすくなる
・顎関節症になりやすくなる
・親知らずや歯周病の影響を受けやすくなる

他にも
・歯や顎が動かしにくい
・歯が欠けたり、擦れたりしやすい
・食べ物が噛みにくい
・すぐ歯にはさまる
・頭痛や肩こりがひどい
身体にこんな症状が出ていたらそれは歯並びや噛み合わせのせいかもしれません。


◯悪い歯並びの症状例

次に悪い歯並びの種類について説明します。実にいろいろな種類の悪い歯並びがあります。

・叢生(そうせい)
歯が上下にデコボコだったり、となりの歯と重なっていたりする状態。
『八重歯』や『乱ぐい歯』と呼ばれる。


・上顎前突
上の前歯が前の方に飛び出している状態。
上のあご全体が突出していることもある。
いわゆる『出っ歯』のこと。


・下顎前突
咬んだときに下の歯が上の歯よりも外側になっている状態。
歯だけが傾いている場合や、下のあご全体が前に出ている場合がある。


・開咬
奥歯が咬み合っているときに前歯が開いている状態。
前歯で物を咬み切りにくく、発音もしにくい可能性がある。


・空隙歯列(くうげきしれつ)
歯と歯の間にすき間がある状態。
特に前歯の中心にすき間があると物が挟まりやすいだけでなくとても目立つ。


・過蓋咬合(かがいこうごう)
上下の歯を咬み合わせたときに上の歯が下の歯をほとんど見えないほど深く覆う状態。
食べ物を細かく砕く、すりつぶすなどがしにくい咬み合わせ。


・交叉咬合(こうさこうごう)
左右のバランスが悪く、歯列の一部または半分ほどがずれてしまっている状態。
顔がゆがんで見えることがある。


・顎変形症
一般的な歯を動かす矯正治療のみでは十分な咬み合わせにするのが難しい難症例。
骨格的なものなので、あごの骨を削るなどの外科手術も併用する。(この場合の矯正治療は健康保険適応になる場合があります)


★歯並びが良くなると審美面や口腔内の健康はもちろん、身体全体の健康面でたくさんのメリットが得られます。
現在、少しでも違和感や症状、不安がある方は矯正歯科または定期検診で行く歯科医院で相談してみましょう。


歯科アシスタント 松本