知覚過敏について

こんにちは(^^)

外が暑くて、早く秋が来ないかなと思う今日この頃。
まだまだ暑い日が続きますので、熱中症対策+感染対策をしっかりとして自分を守って行きましょう!

今回は冷たいものがしみる、『知覚過敏』について説明いたします。



○知覚過敏とは
歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲み物・食べ物や甘いものを口にした時、風にあたった時などに歯に感じる痛みです。

知覚過敏の痛みは、なんとなく痛い弱い痛みから電流が走ったような激しい痛みまで様々です。



○原因

歯の表面にあるエナメル質は、削っても痛みを感じることはありません。
象牙質はその内側にあり、また根っこの部分ではエナメル質がなく全てが象牙質でできています。
象牙質は、器具が当たったり冷たいものや熱いもの等に触れると、その刺激は内部の神経まで伝わり歯は痛みを感じます。
つまり、歯の構造の中で硬い部分である象牙質は痛みを感じる部分と言えます。


通常、象牙質の表面はエナメル質に覆われているので、このような痛みを感じることはありません。
極端に冷たいものなどではエナメル質の上からでも冷たさがじわじわと内部の象牙質に伝わって、歯に痛みを感じることもあります。
ですが、様々な理由で象牙質が露出すると、刺激が神経に伝わりやすくなり、知覚過敏が生じるようになります。

ではなぜ象牙質は硬いのにしみるのでしょうか?


実は象牙質は顕微鏡で観察すると、表面から内部の神経に繋がっている、無数の小さな管状の穴があいています。
この無数の小さな穴があることによって、神経まで冷たい刺激などが届き痛みがでるのです。
この小さな穴ですが、若いときは大きく加齢などにより、少しずつ塞がってくることもあります。
穴がほとんどふさがってしまうと知覚過敏は起きません。
なので象牙質が露出していると必ず知覚過敏が起きるということではないようです。

ご年配の方の歯で、歯茎に沿って歯が大きく削れている場合でも全く痛くないことがありますが、この管(象牙細管といいます)がふさがっていて刺激が伝わらないのです。

○知覚過敏の主な2つの原因

次は、知覚過敏の原因について説明します。

原因は、主に歯の状態によるものと、歯茎の状態によるものに分けられます。

・歯の状態によるもの エナメル質の摩耗
エナメル質は体の中で一番硬い組織ですが、時間の経過と共に摩耗することで象牙質が露出してしまうことがあり、これが知覚過敏の原因になることがあります。


過度な歯磨き粉
→ 歯を頻繁に磨きすぎたり強く磨き過ぎることで起こります。


歯ぎしり
→ 歯ぎしりはエナメル質を摩耗し、やがて象牙質を露出してしまいます。


酸蝕歯
→ 食べものや飲みものに含まれる酸によって、歯のエナメル質は徐々に摩耗していきます。これを酸蝕歯(さんしょくし)と呼びます。


・歯茎の状態によるもの 歯ぐきの後退
健康な歯ぐきは、健康な歯の基本です。
歯ぐきの後退が進行するにつれ、象牙質が露出してしまうことがあります。


過度な歯磨き
→ 毛先が固い歯ブラシも歯ぐき後退の原因になることがあります。


歯周病
→ 口臭や、歯ぐきが赤くなる、腫れる、出血するといった症状が含まれます。


加齢
→ 年をとって歯茎が下がりしみて痛みが出ます。



露出した象牙質は歯みがきでも痛みを感じやすくなっていますが、歯みがきを十分に行わないとプラークが付着します。
プラークにはむし歯菌がいて、酸を作りその歯の表面を溶かしています。
こうなると、知覚過敏はむしろ悪化することもあります。
知覚過敏の予防、改善にも歯みがきはとても重要です。

もしも歯磨きができないほど歯がしみる場合は歯科医院で治療が必要です。

詳しくは当院のスタッフまでご相談ください。


歯科アシスタント 松本