口腔ケアと様々な病気
こんにちは(^^)
皆さんもゆっくり、少しずつではありますが元の生活に近づけている事と思います。
まだまだ大変な時期の中、梅雨も近づきどんよりしがちですが、晴れた日には日光に当たり外の空気を吸って気分転換を忘れずに。
今回は口腔ケアと病気の繋がりを調べてみました。
『口腔ケア』 とは
歯みがきだけではなく、歯ぐき、舌、粘膜など口の中の全てから入れ歯まで含めた清掃のことです。
食べ物を咀しゃくし飲み込む機能を維持・回復する口からのどにかけてのリハビリテーションなど、幅広い意味で使われる言葉です。
歯と歯の間・歯の付け根部分や、歯と歯ぐきの境目に歯垢が溜まると、虫歯や歯周病になります。
口腔ケアを適切に行うことで虫歯や歯周病予防が期待できます。
また、口腔ケアは虫歯や歯周病以外にも様々なメリットがあります。
どのようなメリトがあるのか、それぞれ説明をしていきます。
⚪︎誤嚥性肺炎の予防
日本人の死亡原因の上位である肺炎。
特に高齢者に多い誤嚥性肺炎は、唾液や飲み物、食べ物が誤って気管から肺に入り込んでしまい、口腔内の細菌が肺に入ってしまうことで起きます。
口腔ケアで口腔内の細菌数を減らし、飲み込みの機能を維持向上することで誤嚥性肺炎を防ぐ効果が期待できます。
⚪︎唾液の分泌を促す
要介護の方の多くが口の機能が低下し、内服薬の副作用などにより唾液が出にくく口腔内が乾燥しがちになります。
また、唾液には口の中をきれいに保つ自浄作用もあるので、こちらも低下します。
唾液が減って自浄作用が弱くなると虫歯や歯周病になりやすくなります。
口腔ケアで口の中を刺激することで唾液が出やすくなります。
⚪︎口臭の改善
虫歯や歯周病が進行している場合や、舌の表面に汚れが付着すると口臭の原因になります。
口腔ケアを行い、歯と歯茎の境目や舌、頬などを優しく擦り口の中を清潔に保つことは口臭を予防します。
⚪︎味覚の改善
舌に多く汚れが付着したり、口腔内の乾燥が進むと味覚が鈍くなってしまいます。
舌ブラシなどを使用して舌をきれいにし、口腔内がしっかり潤ってくると味覚の改善効果があります。
味覚が良くなると、食事も薄味で大丈夫になるので成人病予防にもなります。
⚪︎認知症の予防
歯がほとんどなく入れ歯を使用していない人は20本以上歯が残っている人に比べて1.9倍、あまり噛めていない人は何でも良く噛める人に比べて1.5倍、認知症になる確率が高くなるというデータがあります。
歯を大切にする口腔ケアで大切な歯を失わないようにしていきたいですね。
⚪︎心臓病や糖尿病の予防
歯周病菌が血中に入り込むことで心内膜炎、心筋梗塞や狭心症などの心臓病を引き起こすリスクが高まると言われています。
また歯周病が悪化すると、糖尿病も悪化するとも言われています。
口腔ケアで歯周病菌を減らしましょう。
⚪︎インフルエンザの予防
口は食べ物だけでなく、細菌やウイルスの入り口にもなります。
歯科医師や歯科衛生士が、専門的な口腔ケアを実施したところ、通常の口腔清掃だけをしていた人に比べ、予防接種の有無にかかわらずインフルエンザの発症が10分の1に抑えられたといった報告があるそうです。
口腔内の状況と様々な身体の病気には繋がりがある事が分かりましたね。
定期的な歯科検診はもちろん、毎日の自分でのケアがとても大切です。
今は元気な方も、感染症予防の為、そして今後の身体の健康の為に口腔ケアをしっかりして清潔な口腔内を保ちましょう!
歯科アシスタント 松本