虫歯だけを溶かす治療のセミナーに行ってきました

 

こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。

昨日、虫歯や歯周病に対する新しい治療方法のセミナーに行ってきました。
通常虫歯の治療はドリルを使用して機械的に削り取る方法になります。
しかしほかにもレーザーを当てて虫歯だけを破壊する方法もあります。
今回は薬品を使用して虫歯を取り除く方法 『カリソルブ』になります。
この方法で使用する薬剤は塩素系の溶液になります。
塩素系の薬剤は殺菌効果がありますが、『カリソルブ』を塗布すると殺菌効果と虫歯だけを柔らかくする効果があります。
この薬品『カリソルブ』と治療方法を考案したスウェーデンの先生とメーカーの人の講習会があり、とても画期的だと思い申し込みました。
@P1010513.jpg
セミナーの場所は秋葉原の交差点のところにあるビルです。ガンダムまつり?隣のビルかな?
それにしてもすごい人です。
@P1010511.jpg
セミナーの案内を見つけました。同じビルですが、入り口は隣でした。
スーツ姿の先生がたくさんいました。

@DSC_0542.jpg
セミナーが始まる30分ぐらいはやめに行ったのですが、すでにかなりの人がきていました。
セミナーは同じ内容で午前と午後の2回行われ、午前は300人で午後の部も含めると700人以上の受講者がいるそうです。
新しい治療方法ということで、歯科医師として皆さんとても関心が高いみたいです。

@P1010485.jpg
セミナーが始まるとます歯科先進国スウェーデンのピーター・リングストロム教授が登壇しました。
リングストロム教授によるスウェーデンの歯科事情と治療方法についての説明がありました。
スウェーデンは国策で水道水にフッ素が入っています。
また歯ブラシやオーラルケアにとても関心が高いので、このような最小限でできる治療がとてもいいとのことでした。
@P1010498.jpg
カリソルブ治療の模式図です。
この治療の良いところは歯の神経(歯髄)の近くをドリルで削らなくていいので、神経を傷つけにくいことです。
他にも歯周病に効果のある、『ペリソルブ』という商品の説明もありました。
『ペリソルブ』は、歯周ポケットにこの薬液を入れて殺菌しつつ歯石を取り除く方法になります。


虫歯治療にはドリルなどで機械的に取り除く方法、レーザーで光化学的に取り除く方法がありますが、このカリソルブは化学的に取り除く方法です。
ただし最初はドリルで穴を開けるのと、実際の虫歯はスプーン状の器具で取り除き、詰めたあとの形を整えるためにまたドリルを使う必要があるため、ただ液をつけるだけで終わりというものではありません。
しかし歯に対して、最小限の侵襲という意味ではとても良い治療法だと思いました。
小児の治療やドリルをあまり使ってほしくない患者さんはぜひお声がけくださいね。