日本歯科放射線学会の認定医
こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。
みなさん、歯に関する診断でいちばん重要なのは何だと思いますか?
歯の診断は症状や状況をお聞きしたり(問診)、見た目をチェックしたり(視診)、風をかけたり(温度診)、触ったり叩いたり(触診、打診)しますがよくわからないことが多いです。
それは歯という組織は、骨と同様に硬い組織のため、内部の状態がとても分かりにくいためです。
そこで必要な診断が、レントゲン撮影(X線診)です。歯科ではレントゲン写真からの情報がとても重要で、診断能力の50%以上と言われています。
つまりレントゲンの情報なしでは、誤診につながったり、暗闇で治療をしているようなものなのです。
歯科医院では通常2種類のレントゲン写真を撮ります。全体の状況を把握する大きな「パノラマ写真」と、必要な部分のみ撮影する、小さいけれど鮮明な「デンタル写真」を何枚か撮ります。それぞれ目的が異なるため、通常はこの2種類の撮影をします。
しかし、いくらレントゲン写真を撮影しても、歯科医師にレントゲン画像からの情報を読み取る力がなければあまり意味がありません。ごく僅かな違いを瞬時に読み取り、病状を把握して適切な診断を下し処置をする必要があります。
ちなみに私は大学を卒業して歯科医師になったあと、母校である東京歯科大学の歯科放射線学講座に医局員として在籍しておりました。
その時は主にCT撮影やその読影とレントゲン画像の診断を行っていました。
そのため、レントゲン写真がいかに歯の治療に必要かということを他の先生よりもとても重要視しています。
歯科のレントゲンに関する学会として日本歯科放射線学会があります。
私はこの学会の「歯科エックス線優良医」の資格を有しておりました。
今回この資格の上のレベルの「歯科放射線認定医」の試験が行われたので受験しました。
そもそもこの認定医の試験を受けるための受験資格は、「歯科エックス線優良医」の資格を有し、1回以上更新(更新のための試験があります)していることが条件になります。
認定医はさらに上のレベルなので、試験も難しくなっております。試験に落ちないように受験に備えて、しばらく前より勉強をしました。
4月23日に御茶ノ水にある日本大学歯学部にて、試験が行われました。結果が分かるのが1ヶ月後ということで、その間合否がわからずもやもやしていましたが、先日合格通知が来ました。勉強の甲斐あって、認定医試験に合格できて良かったです。
合格通知からさらに2週間ほどして認定証も届きました。
認定証は各種修得していますが、新たに合格して増えるとやはり嬉しいものです。
これからも患者様の治療に全力で取り組んでいきます!