光殺菌装置 FotoSanを導入しました

こんにちは、谷村歯科医院 院長の谷村です。

先日レーザーと光殺菌に関するセミナーを受講し、そのときに購入した光殺菌装置がついにやってきました。
先日のレーザーと光殺菌のセミナーの様子
光殺菌とは?
特定の波長のLEDの光に反応する薬液(トルイジンブルー液)を病巣に塗布して光を当てると、活性酸素が発生して細菌を死滅します。
この方法は、とても安全性が高いです。
まず、薬液に副作用はありません。また光は電球と同じLEDを光源にしていますので、レーザーのような目に対する防護がいりません。
さらに処置に際して痛みはまったくありません。少し温かくなります
(妊婦さんや光過敏症の方はできません)
医科の分野では、光線療法と言ってがん細胞を周りの組織を傷つけずに死滅する治療で用いられています。
この薬液にLEDの光ではなく、レーザー光線を当てる方法もありますが、販売元の営業の方の話によると殺菌の効果はあまり変わらないそうです。
今回購入したこの光殺菌装置ですが、商品名を 『FotoSan』 といいます。
デンマーク製で、現地からの直輸入品です。
医薬品は税関審査が厳しいので2ヶ月ぐらいかかるのかなーと思っていましたが、あっさりとたった1週間で届きました。
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FotoSanの薬液です。この中に光に反応するブルーのジェルが入っています。
この薬液は『トルイジンブル-』という液体です。
薬液は粘稠度の違いで3種類あります。
日本の代理店の話では、副作用は全く無いので安心して使用できるとのことです。
 
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LED照射器の本体になります。先端に、病状に合ったアダプターを付けます。
この先端は使い捨てですが、先端が短いものや尖っやものなど、病巣や歯周病か歯の根の治療かで使い分けます。
ではスイッチを押してみましょう。
スイッチ オン!
 
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おおー、かなり眩しいです。眩しすぎて直視できません。付属品でこの赤い波長をカットするサングラス(防護ゴーグル)がついてきました。
ゴーグルなしではまぶしすぎて病変部をしっかりと確認することができません。
また、実際に自分で口の中に入れて光を当ててみましたが、ものすごく明るいので目をつぶっていてもうっすら赤く明るくなります。この強力な光が、病巣の奥まで届くそうです。
ちなみに歯科用のレーザーの中でも半導体を使用したレーザーも同じような効果があります。
このレーザーの波長は赤い可視光線領域では目に見えるのですが、赤外線領域になると目に見えません。
そのためレーザーが照射されていても見えないので、目にレーザーを向けると最悪失明してしまいます。
もちろんレーザーの照射中は患者さまを含め、術者とアシスタントも安全性においてはこの光殺菌のほうが優れていると言えるでしょう。
この光殺菌装置FotoSanは細菌が引き起こす病変にとても有効で、以下の状態の際に効果があります。
1 根の先の膿が何度治療しても治らない場合
2 根の先の膿が原因で、歯ぐきが腫れたり膿が出てくる場合
3 歯槽膿漏(歯周病)による腫れ、出血、痛み
4 親知らずの周りの歯ぐきの腫れ
5 インプラント周囲炎
光殺菌治療は治療自体に痛みはなく、またお薬を使わないので耐性菌も発生しません。
ブルーのジェルが活性酸素を発生させ、細菌の細胞壁や膜だけを破壊して殺菌します。
すでに何人か使用しましたが、かなり効果があります!
歯の根の先に膿が溜まっていて、何度治療をしても薬を交換しても治らなかった部分が良くなった場合もありました。
今後症例などもホームページにアップしていく予定です。
これからもケースに応じて使用して行こうと思います。
ちなみに日本の歯科医院でこの光殺菌治療を導入しているところはまだ少ないそうですよ。